異文化コミュケーション論講座
異文化コミュケーション論講座
異文化関係論
世界中には、様々な文化を持った民族集団や社会集団があります。異文化関係論では、様々に異なるこれらの文化が、お互いにどのような関係にあるのかを探り、異文化をいかに解読するのかという問題を念頭に置きながら、異文化間のコミュニケーションが可能となるような方法を考えます。
文化人類学
様々な民族の持つ文化を比較考察し、異文化を解読する為の方法を探ります
現代社会人類学(梅屋潔)
世界の諸民族の社会構造と文化、その変容過程を比較研究します
文化混交読(斎藤剛)
様々な文化が混交し新しい文化が生成する状況を、文化人類学の手法を用いて考えます
民族誌学
諸民族の文化をいかに解読し、記述あるいは表象するかについて、前提となる現地調査の諸問題とともに、具体的に考察します
民族学(岡田浩樹)
エスノグラフィ(民族誌)を資料として、日本を含めた様々な諸文化間の相互関係や民俗と近代化の問題などを、生活文化に焦点をあてて比較検討していきます。
多文化共生論
異文化と出会った場合、民族紛争に見られるような激しい対立や摩擦が常に起こるわけではありません。紛争を抑え、互いの文化が共存することを目指す動きも見られます。多文化共生論では、様々な文化が共に生きるための仕組みや原理を考え、問題を解決するための異文化間コミュニケーションのあり方を探ります。
ガヴァナンス論(阪野智一)
ガヴァナンスを軸に、国民国家を超えた政治の新たな現象とダイナミズムを比較検討します
平和構築論(中村覚)
平和と安全保障というテーマに関して、予防外交の視点を大切にしながら、問題解決志向型で考えていきます
比較政策論(安岡正晴)
日本や欧米の先進諸国が共通して直面している問題の背景と、それに対する各国の政策的対応を比較検討します
越境文化論
今、世界ではグローバリゼーションに見られるように、文化が国境や地域を越えて広がる現象が見られます。越境文化論では、こうした越境する文化とそれを受け取る側の文化の相互関係を現代と歴史的な視点から考察し、文化の越境という現象の中に、豊かな双方向の異文化間コミュニケーションがはぐくまれる可能性:を探ります。
比較文明論
諸文明圏における学術(科学)の構造とその展開の歴史を比較検討します
テクノ文明論(塚原東吾)
携帯電話もコンビニもテクノロジーで、それをどう考えたらいいのでしょう
翻訳文化形成論(北村結花)
異文化との交流を通して形成される翻訳文化のありようと可能性を探ります
現代越境文化論(遠田勝)
越境する文化の特徴と条件をおもにアメリカと日本のあいだで考えます
文化様式成立論
古代地中海世界を例に、学術・文芸や生活様式などの成立の過程を論じます


出身 高校 | 静岡聖光学院高等学校 |
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最終 学歴 (取得 学位) | 一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学 |
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主要 業績 | 「ウガンダを知るための53章」(分担執筆、明石書店、2011年)、「ある遺品整理の顛末」(『国立歴史民俗博物館研究報告』第169集、2011年)、「文化人類学のレッスン[増補版]」(分担執筆、学陽書房)、2011年「佐渡ムジナと私―そして追悼レヴィ=ストロース―」(「比較日本文化研究』14号、2010年)、「酒に憑かれた男たち―ウガンダ・アドラ民族における酒と妖術の民族誌」(「人=間の人類学」はる書房、2010年)ほか |
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私は東アフリカのウガンダでフィールドワークを行っています。現在の主な関心は、アミン大統領に殺害された大臣を取り巻く噂です。
脱植民地化によって出現したエリートは、しばしば呪いや崇りの噂の対象になります。
予言者をいつも連れていたから出世できたのだ、とか、彼が結局死んだのは、彼の先祖が死なせた人の死霊が付き纏っていて崇ったからだ、とか。
人間はいかに不幸が起こったかを説明することはできても、なぜ起こったのかを説明することはできません。
だからといって問題を放置して平気なほど、図太くはできていません。
そこにいきおい呪いや崇りが登場することになります。生まれてきた理由さえわからないわれわれ人類の悩みは、お互い尽きないようです。

出身 高校 | 麻布高等学校 |
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最終 学歴 (取得 学位) | 一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程中退、博士(学術) |
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主要 業績 | 「ヨーロッバの民族対立と共生」(芦書房、2008年、村尾育英会学術奨励賞)、「ヨーロッバ統合の国際関係論[第2版]」(編著、芦書房、2007年)、「グローパリゼーション国際関係論」(編著、芦書房、2006年〕 |
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どうすれぱ異なる民族が対立・紛争を起こすことなく共生できるのか、そういう国際杜会の仕組みはどのようなものか、国家はそのために何ができるのか、文化の役割は何か。
こうした課題について、政治学・国際関係論の視点から、フランス、EU(欧州連合)、地中海地域などを対象に研究を進めています。
日々刻々と新しいニュースが飛び込む不安定な国際政治情勢のなかで、実は根本のところで変わらないものがそこにはあり、それこそが多文化共生や平和創出へのヒントとなるでしょう。
それを見つけ、応用していく知的作業に、あなたも参加しませんか?

出身 高校 | 愛知県立千種高等学校 |
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最終 学歴 (取得 学位) | 東京大学大学院理学研究科科学史・科学基礎論専攻博士課程単位取得退学(理学修士) |
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主要 業績 | 「ライプニッツ著作集」(共訳、工作舎、1996年、1998年)、「ガリレイの世紀」(翻訳、シコブリンガー・フェアラーク東京、1996年)、「中世科学史の新地平」(「思想」、1988年)、「文明における交流言語」(「比較文明」、2000年)、「円周率に憑かれた人々」(『数学文化』、2003年)、「初期アラピア錬金術思想」(「化学史研究」、2004年) |
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科学史や比較文明論を担当しています。古代エジプトの伝統科学から現代アメリカの巨大科学まで、さまざまな文明の中で科学技術がどのように伝達され変容を遂げてきたかについて具体的な題材を選んで講義しています。
学際的な領域で一般的にはなじみのない分野ですが、現代の科学技術文明を分析しさらに未来を展望する重要な教育内容と思っています。
専門領域は西洋中世・ルネサンス数学史ですが、最近ではイスラームやキリスト教などの一神教下における科学技術の展開や、日本をはじめアジア地域の非西洋諸国における西欧近代科学の受容問題にも関心があり、そのような題材も講義に取り入れています。