ヨーロッパ・アメリカ文化論コース教員紹介(50音順)

 

 

 

石塚裕子(いしづか ひろこ)

【連絡・相談先】研究室E213ishizuka(atmark)kobe-u.ac.jp

 19世紀イギリスの文化と文学が専門。1819世紀イギリス小説研究、とくにチャールズ・ディケンズが私の研究者としての出発点です。現在はヴィクトリア朝イギリスの文化を専門としています。かつて日本は欧米をお手本としてきましたが、先月のアメリカを震源地とした経済危機が示すように、世の中がグローバル化し、めまぐるしい変化を見せ、イギリスだの、日本だのといっていられる時代でなく、世界規模で物事や価値観や時代精神が様変わりしていますが、それでも時とともに変わりゆくものと、そうではなく、決して変わらない人の心とを見据えていきたいと思っています。授業は「ヨーロッパ市民社会論」ですが、教職科目にはいっている関係で、今年は英米文学概論も担当し、小説を通して、イギリスの近代化の過程を読み解きます。

著書:『ヴィクトリアンの地中海』開文社、『ギッシングを通してみる後期ヴィクトリア朝の文化と社会』(共著) 渓水社、訳書:『デイヴィッド・コパフィールド』(全5巻)岩波書店、『ディケンズ短篇集』(共訳)岩波書店など

 

 

井上弘貴(いのうえ ひろたか)

【連絡・相談先】研究室E209hiro_inouye(atmark)port.kobe-u.ac.jp

アメリカ政治思想史を専門にしています。とくに20世紀の合衆国を代表する知識人であるジョン・デューイ(John Dewey, 1859-1952)について、インテレクチュアル・ヒストリー(知識人の歴史)の視点からこれまでおもに研究をおこなってきました。また、このデューイから示唆をうけるかたちで、アメリカ研究、政治理論、公共政策論についても守備範囲としています。後期開講の講義「環大西洋文化論」ではコロンブスやバルトロメー・ラス・カサスたちから出発しつつ、近代の資本主義の形成や人種主義の問題について大西洋の歴史(アトランティック・ヒストリー)をふりかえりながら考えています。演習Bでは現代アメリカの外交や都市についての本を輪読しています。都市の政治と市民参加については、演習の継続的なテーマとしていきたいと思っています。

主な著書:『ジョン・デューイとアメリカの責任』(木鐸社)、『現代政治理論』(共著、おうふう)など

主な訳書:スウィフト、ムルホール『リベラル・コミュニタリアン論争』(共訳、勁草書房)など



坂本千代(さかもと ちよ)

【連絡・相談先】研究室E215csakamot(atmark)kobe-u.ac.jp

ホームページ : http://web.cla.kobe-u.ac.jp/staff/sakamoto/

 高知県出身。専門はフランス文化論。ここ数年「数独」パズルにこっています。ホームページのブログは2週間に1回ぐらいしか書いていませんが、興味のある方はご覧ください。来年度後期の講義「ヨーロッパ女性文化論」では、フランス文学の有名なカップルを取り上げ作品中で恋愛がどのように描かれているかを検討して、作者がそのような作品を生み出すに至った社会的・文化的背景を明らかにすると同時に、作家のジェンダーが作品に与える影響についても考える予定です。主な著書:『ジョルジュ・サンド』(清水書院)、『マリー・ダグー 19世紀フランス伯爵夫人の孤独と熱情』(春風社)

 

 

 

 

谷本愼介(たにもと しんすけ)

【連絡・相談先】研究室E216tanimoto(atmark)kobe-u.ac.jp

 主な研究対象は、近代ヨーロッパ文化です。来年度の担当講義「ヨーロッパ精神文化論」

では、<ひとはなぜ踊りをおどるのか>をテーマとして、近代オペラにおいて「舞踏=ダンス」にどのような人間的意味が与えられているかを探ります。今年度は演習Bを開講しませんが、後期に外国語演習としてドイツ語の演習を開講します。ドイツ語の力をつけたいと希望する学生の積極的な参加を期待しています。主な仕事:『ニーチェ全集』(共訳:白水社)、『ワーグナー・ヤールブーフ』(共編著:東京書籍)、『ワーグナー事典』(共編著:東京書籍)。

 

 

西谷拓哉(にしたに たくや)

【連絡・相談先】研究室 E202takuyan(atmark)kobe-u.ac.jp

 小説、映画などの芸術や大衆文化を通して、異なる人種・民族の接触によってアメリカ文化が形成されてきた過程を探ります。来年度は演習AB、アメリカ多元文化表現論(講義)を担当します。一緒に作品を読み解きながら、新しい文化を産み続けている合衆国の実験性とダイナミズムに触れましょう。演習では映画研究の初歩も取り入れたいと思っています。

 

 

野谷啓二(のたに けいじ)(大学院のみ)

【連絡・相談先】研究室 E204notani(atmark)kobe-u.ac.jp

イギリスとアメリカの文化・文学とキリスト教の関係について研究しています。宗教が文化の形成にどのように関わっているか、個人と文化のアイデンティティ構成要素としての宗教に関心があります。イギリスはナショナリズムと絡む宗教改革を経験し、近代の政治経済文化の担い手となるピューリタニズムを生み、さらに帝国主義の下でキリスト教ミッションを世界に派遣しました。イギリス宗教を考えることは必然的に近・現代の諸問題を考えることになります。宗教を切り口にどのような問題を取り出せるか、知的チャレンジを続けていきたいと思っています。

主な著書:『イギリスのカトリック復興』(南窓社)その他。

主な訳書:サイクス『イングランド文化と宗教伝統』(開文社)、リンギス『何も共有していない者たちの共同体』(洛北出版)その他。

 

 

安岡正晴(やすおか まさはる)(学部のみ)

【連絡・相談先】研究室E409yasuoka(atmark)kobe-u.ac.jp

ホームページURL: http://web.cla.kobe-u.ac.jp/staff/yasuoka/index.htm

 私のゼミは自由な国際文化学部の中でも一番、学生たちが言いたい放題言える楽しいゼミだと自負しています。世の中で不思議に思ったり、変だと思ったことを先入観にとらわれず、のびのび調べて議論する演習を目指しています。ゼミのテーマの日米社会の比較やアメリカ・世界情勢の分析はあくまでも素材に過ぎず、一番大切なのは皆さんが社会について自分の言葉で語れるようになることです。2、3年後に一化けしたい、沢山の皆さんが参加してくれることを心待ちにしています。