神戸大学大学院国際文化学研究科 国際文化学研究推進センター主催 第2回講演会 ヴェネツィア「カ・フォスカリ」大学における日本、日本人と日本研究 開催のお知らせ

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ヴェネツィア「カ・フォスカリ」大学における日本、日本人と日本研究
日時2014年10月20日(月) 17:30~19:00
場所 神戸大学国際文化学研究科 A棟4階 中会議室
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講師 ローザ・カーロリ 氏
(ヴェネツィア カ・フォスカリ大学 言語・比較文化学部准教授、国際関係論コース長)

 地中海の主要港として発展した水の都ヴェネツィア。マルコ・ポーロのいたヴェネツィア共和国時代を経て、現在イタリアの中核都市としてもまだなお、オリエントとヨーロッパを結ぶ文化の交差点として重要な都市であり続けています。ヴェネツィアのカ・フォスカリ大学は、今、千人を超すヨーロッパでは最大規模といってよい日本語学習者の拠点となりつつあります。この度国際文化学研究推進センターでは、このヴェネツィアのカ・フォスカリ大学で日本史の教鞭をとり、長年にわたって日伊文化交流に尽力なさってきたカーロリ先生をお招きし、イタリアおよびヨーロッパにおいて日本語学習、日本文化研究とはいかなる意義を持っているのか、ヴェネツィアという都市と日本にはどのような結びつきがあるのかなどをめぐり、ご講演をいただくことを計画いたしました。日本研究を比較文化論的視点からとらえることで、日本研究の国際的動向についてカーロリ先生と意見を交わしたいと考えております。この催しが、今後の日伊間の研究交流を促進する一助となることを願っています。

 

当日の様子

国際文化学研究推進センターで10月20日に行なわれた講演会では、ヴェネツィア・カ・フォスカリ大学のローザ・カーロリ先生を講師としてお迎えしました。カーロリ先生は、本学とヴェネツィア大学との全学間協定を締結した際に、初めて神戸大を訪問し、開かれた港町としての強い印象を受けられたということでした。また、講演の中で、イタリアで初の経済学・商学を中心とした大学として開校され、神戸大との共通点に関しても触れられておられましたが、講演会の午前中、神戸大学図書館で調べ物をしていると、神戸大学の学長も1800年代後半にヴェネツィアを訪れていたという事実も判明したということで、大変驚かれたということです。ご講演の中では、歴代ヴェネツィア大学の日本人・日本研究について触れられ、日本からは様々な政治家、芸術家らが当地に渡って、日本語の教育に携わっていたことなど、普段我々があまり知りえないような歴史について興味深く語っていただき、ヴェネツィア大学と神戸大学の共通点、縁の深さに改めて気がつかされれました。
カーロリ先生がヴェネツィア大学で教鞭をとられたのは1996年からのことでしたが、ちょうどイタリアでの日本ブームの真っ盛りでした。このブームが今もなお続いており、ヴェネツィア大学にはヨーロッパ最大規模の日本語学習者が在学しています。ヨーロッパにとって、東アジアの中で一番近い国は日本であると間違いなく言えるでしょうとおっしゃってくださったのは印象的でした。引き続きお話しされた琉球史に関しては、沖縄近代における伊波普猷の業績などについての紹介がありました。歴史というものは常に色々な角度から見続けることが大切であり、中央の歴史とは異なる歴史の典型例である沖縄研究の面白さ、重要性を強調していらっしゃいました。この点に関しては、コメンテーターを務めた本研究科の寺内直子教授より、「多中心性」という語でまとめがありましたが、さらに多くの質問・コメントがフロアからあり、充実したディスカッションが行われました。本講演会には50名を超す参加者があり、会場も熱気にあふれていました。この講演会のために様々な資料をご用意くださり、また全講演・質疑応答をすべてわざわざ日本語で準備していたきましたカーロリ先生のお心遣いに心より御礼を申し上げます。

         (記:林良子国際文化学研究科教授、本講演会コーディネ―ター)

 


(ローザ・カーロリ准教授講演


(講演会・会場の様子


(講演会・会場の様子)


(講演会・会場の様子)