認知と感情の共有にかかわる領域横断的研究
:映像、音楽、ヒト
代表者
- 松本絵理子(神戸大学国際文化学研究科・教授)
分担者
- 正田悠(神戸大学国際文化学研究科・助教)
- 板倉史明(神戸大学国際文化学研究科・准教授)
- 林良子(神戸大学国際文化学研究科・教授)
プロジェクトの目的
本プロジェクトの目的は、映像、音楽などの鑑賞者が何を共有し、何を共有し得ないのかについて領域横断的に考察し、本研究科においてコミュニケーションを解析する新しい学際的共同研究を立ち上げるところにある。
映像や音楽などの情報に接した場合には、対象の持つ意味、属性、その対象の意図を理解するという認知過程と、対象に対する感性的価値(美、醜、脅威、安らぎ、親しみ、目新しさなど)に伴った感情反応過程の両方が存在する。さらにそれらは、映像と観察者の間で伝搬する場合や、ライブ会場や映画館などで他者の存在により感情反応過程が増強されるなどの鑑賞者間で共有される場合もある。感情に関わる従来の研究では、観察者自身の認知と反応に焦点を当てたものが多いが、本プロジェクトでは、認知心理学、映画学、音楽心理学、言語学の複数の専門的領域から多様な側面を持つ感性情報とヒト、および感情反応過程におけるヒト対ヒトのインタラクションについて検討を進める。