神戸大学大学院 国際文化学研究科 文化相関専攻

「国際関係・比較政治論コース」への入学・進学を希望する方へ



本コースは、政治学を中核的ディシプリンとしつつ、国際関係論(国際政治学)ないし比較政治学に関わる分野の教育研究を行うコースです。


このページでは大学学部レベルで政治学または国際関係論を専攻していなかった人が、大学院でその分野の勉強をする準備として最低限抑えておいた方が良いと思われる基本的なテキストブックを分野別に紹介します。


政治学全般
政治学の各分野の本を読む前にまずは、

久米郁男・川出 良枝・古城 佳子・田中 愛治・真渕 勝『政治学( 補訂版)』有斐閣、2011を通読して、政治学の基本的な用語(ターム)を覚えてほしいと思います。この本は、政治学科で4年間勉強する内容のエッセンスが詰まっています。

政治学の答案の書き方は
岡沢憲芙『演習ノート 政治学(第5版)』法学書院、2011 が参考になります。

行政学
行政学の分野では、オーソドックスな公務員試験の参考書としても定番である。
西尾勝『行政学(新版)』有斐閣、2001をお勧めします。

比較政治学
比較政治学については、政治経済学的に見るアプローチと制度論的に見るアプローチがありますので、以下の2冊を読むといいと思います。
後者はやや高度な内容で、大学院レベルでも使えると思います。

建林正彦・曽我謙悟・待鳥聡史『比較政治制度論』有斐閣、2008
新川敏光・井戸正伸・宮本太郎・真柄秀子『比較政治経済学』有斐閣、2004

公共政策論
行政学や政治学と重なる部分もありますが、政策研究も独自のディシプリンとして発達してきました。学部レベルの知識としては

秋吉貴雄・伊藤修一郎・北山俊哉『公共政策学の基礎』有斐閣、2010がバランスがとれていて、お勧めします。

国際関係論・国際政治学
この分野については同じコースの坂井一成先生のページを見て下さい。
国際関係を専攻しない学生でも最低限読んでおいてほしい本としては

田中明彦・中西寛『新・国際政治経済の基礎知識(新版)』有斐閣、2010
五百旗頭真編『戦後日本外交史(新版)』有斐閣、2006

を挙げておきます。

学習すべきキーワード

国際関係についてのキーワードは、坂井先生のページを見て下さい。それ以外の政治学関連で受験する上で最低限抑えておいてほしい用語を挙げます。

アナウンスメント効果、天川モデル、一党優位政党制、委任独裁、インクリメンタリズム、大きな政府(⇔小さな政府)、エリート民主主義論、寡頭制の鉄則、議題設定(アジェンダ・セッティング)、ゲーム理論、経路依存性、権力と権威、代議制民主主義、大統領制、半大統領制、開発独裁、議院内閣制、業績投票、拒否権プレイヤー、クライエンタリズム、限定的合理性、ゲリマンダリング、新自由主義、財政投融資、権威主義体制、ケインズ主義、権力分立、公共財、行動科学、功利主義、合理的選択論、構造・機能分析、国民国家、国家資本主義、55年体制、コーポラティズム、ごみ缶モデル、コミュニタリアニズム、コンストラクティヴィズム、参加民主主義、サッチャリズム、シヴィックナショナリズム、市場化テスト、社会民主主義、社会的亀裂、囚人のジレンマ、従属論、集団安全保障、自由民主主義、重商主義、小選挙区制、ショービニズム、新制度論、集団的自衛権、比例代表制、標準作業手続、ファシズム、フリーライダー、フレーミング、分割投票、ポピュリズム、政策評価、政治システム論、政治的社会化、政治的有効性感覚、政治文化、政党衰退論、政党帰属意識、勢力均衡論、積極的自由(消極的自由)、戦略投票、ゼロサム・ゲーム、第一線公務員、大連立、多極分散型デモクラシー、多元的民主主義論、多数決のパラドックス、脱物質主義的価値観、多文化主義、「沈黙の螺旋」、中範囲の理論、中道政党、地域統合、地方交付税交付金、直接民主主義、デュベルジェの法則、鉄の三角同盟、テロリズム、二層ゲーム(two level games)、ナショナリズム、二大政党制、ソーシャルキャピタル(人間関係資本)、ソフトパワー、パレート最適、バッファープレイヤー、福祉国家、費用効果分析、変換型議会(⇔アリーナ型議会)、「平成の大合併」、包括政党、保護主義、ポリアーキー、マルチ・レベル・ガヴァナンス、民営化、ラディカルデモクラシー、リバタリアニズム、利益集団民主主義、利益集約機能、利益表出機能、利益誘導型政治、猟官制、レントシーキング、連立政権、連邦制(⇔単一制)、夜警国家、「吉田ドクトリン」、NPM