平成13年度『アメリカ社会論特殊講義』アンケート集計結果(01.06.28実施)

1.  興味深かったトピック、興味をもてなかったトピック
(括弧内は得点、人気トピック上位1〜3位にそれぞれ3、
21点、不人気トピック上位1〜3位に−3、−2、−1点を割り当てて、各回答を合計した)

<人気のあったトピック> 

1.都市における人種問題(36)
2.社会経済的格差と教育改革(33)
3.貧困問題と福祉改革(25)
4.犯罪対策と州・地方政府(23)
5.ドラッグとアメリカ社会(17)
6.エスニック・マイノリティと教育(12)

<不人気だったトピック>
1.農村デモクラシーから都市デモクラシーへ(−43)
2.郊外化とその政治的・社会経済的意味(−22)
3.アメリカ「都市」のプロフィール(−20)
4.都市の成長と成長管理(−18)
5.ジェンダー的視点から見たアメリカ都市問題(−1)

都市政策・都市計画など都市プロパーの問題ではなく、アメリカの人種問題や社会問題に対する関心が高い

2.『アメリカ社会論特殊講義』として希望する講義内容(括弧内は回答数)

1.アメリカの家族・宗教・教育・人種・社会階層などもっと「社会」に力点をおいた解説をしてほしい(21)
2.今回のような講義構成のままでよい(10)
3.社会理論や政策理論の解説を増やしてほしい(8)
4.アメリカ「社会」の概説よりもアメリカ政治全般(大統領・連邦議会・連邦最高裁・政党・選挙・メディア・外交など)の概説がよい(6)
5.その他(例・・・日米関係、アメリカニズム、大衆文化と政治、アメリカン・メディア)
6.一つの話題に絞った方がいい(回答数3、例・・・アメリカの都市計画、外交政策など)
7.カナダの事例も取り上げてほしい(1)

質問1と同様の傾向だが政治よりも社会問題への関心が高い。話題は今回のように多岐にわたった方がよいとの解答が多数派だった。事例と理論を組み合わせた講義をしたが、思ったよりも(?)理論の詳しい解説を望む声が多かった。

3.自由記述から

 ・問題を絞って、日本社会との比較を増やしてほしい。
 ・新聞や雑誌記事をとりあげてほしい。
 ・アメリカの保守的な側面が意外で興味深かった。
 ・民衆レベルで感じた話を増やしてほしい。

AV教材をほとんど使わなかったのでもっと不満が出るかと思ったが、そういう要望は意外と少なかった。レジュメは概ね好評だったが(12)、講義がどうしても政府・政策サイドに偏ってしまって、市民レベルの話をもう少し増やすべきたったと反省している。


4.月開講時の関心のあるテーマ(01.04.12実施アンケートより)

都市のインフラ整備について、貧困・福祉政策について(望ましい生活保護策とは、3)、環境NGOについて、中南米からの移民問題、ドラッグ・売春・HIV問題について(3)、銃規制について、アメリカ各州の相違について、ヒスパニック政策について、連邦政府と州政府の役割分担について、都市とスポーツについて、都市の生活環境と人種問題(3)、食を通じたマルチカルテュアリズムについて、アメリカ都市と他の国の都市の違い、アメリカ各都市の発展の特徴について、同性愛者の差別問題について、ユダヤ人の経済支配について、西海岸と東海岸の違い、アメリカ二党制について、アメリカ史と現代の社会問題の関連、アメリカの社会調査について、アメリカ経済について(2)

開講時のアンケートを参照して講義したが全てのテーマを取り上げることはできなかった。人種問題やドラッグ問題などは最初の時点から関心が高く、最後のアンケートでも好評だったが、都市計画・都市環境・都市成長などの話は開講時のアンケートでは何人かが興味を示していたが、最後のアンケートでは上述のように不評だったのが反省される。