現代日本における社会的排除の分野横断的研究
代表者
- 青山 薫
分担者
- 西澤 晃彦
- 梅屋 潔
- 小笠原 博毅
- 小澤 卓也
- 近藤 正基
- 青島 陽子
概要
このプロジェクトの目的は、分野横断的な知見を通して、現代日本で社会的に排除される人びとについて記述し、考察し、彼/女らを排除する仕組みを解明し、社会的排除を克服する現実的な方法の端緒を提示することにある。
このプロジェクトは、排除される人びとを、仮に外国籍の人びと、エスニック・マイノリティ、性的マイノリティ、貧困層の人びと、経済社会開発に よって切り捨てられてきた人びとなどと想定するが、彼/女らに対する社会的排除の克服法として、社会的包摂を推奨するものではない。また、複合的な基本的 人権の侵害をもたらす社会的排除に対して、人権の擁護を唱えて終わることをよしとしない。その代りにこのプロジェクトは、岩田正美が定義したように社会的 排除が動的概念であることを念頭に置き、排除する側が排除される側を包摂するのではなく、両者の関係自体が変化する必要性を重視し、かつ、いくら唱えても 人権が軽視され平等が達成されないことの理由まで明らかにしようとするものである。