近現代における植物の「効能」をめぐる神話・伝承的言説の再検討
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文学・社会学・心理学の統合的視点から
代表者
- 川島朋也(協力研究員)
分担者
- 平野惟(協力研究員)
- 馬場綾香(博士院生)
- 清川祥恵(協力研究員)、
- 植朗子(協力研究員)
- 南郷晃子(学術研究員)
- 栢木清吾(学術研究員)
プロジェクトの目的
本研究では,植物が人にどのように認識され,使用されているかを探ることで,人間の心理や文化の態様を多角的に検討し,自然信仰が受け継がれている現代社会の動態を明らかにすることを目的とする。現代において,植物は民間療法に薬として用いられることがある。このとき,実際の使用の背景には,医学的な効能の希求だけでなく,植物に対する神話・伝承由来の自然信仰がみられる。本研究では自然信仰の継承の背景にある文化的基盤と心理的基盤の解明を進める。そのために,以下の3つのアプローチから検討を進める。
1.流通する薬用植物に関する言説の使用の実態を比較文化的に探る
2.植物への自然信仰が,大道芸を含む伝統的な薬売りの販売活動に取り込まれた実態を検証する
3.植物の外見や言説が人間の心理的態度に与える影響を探る