-「La Mare au Diable de George Sand au Japon」(仏語論文)『国際文化学研究』29号、2007年、神戸大学大学院国際文化学研究科、pp.1-13
サンドの日本における最初の翻訳(単行本)は1912年の『魔ケ沼』である。この田園小説は現在までに11の翻訳を生み出している。これらの訳文、訳 者による注、前書き、あとがきなどを検討することによって次の3点を明らかにした。(1)なぜこの作品が日本におけるサンドの最初の翻訳小説となったの か。(2)この小説の「付録」の取り扱いにさいして、どのような要因が作用したのか。(3)太平洋戦争後の当用漢字・現代かなづかい制定がこれらの翻訳に 及ぼした影響。