自宅マンションの近くに蝉がたくさんいて、朝早くからその声が聞こえてきます。それを聞くたびに思い出すこと。随分前のことになりますが、日本に来たばかりのフランス人が「蝉のたてる騒音がうるさくて目がさめる」と(フランス語で)言ったことがありました。私はせみの「騒音」 というのに、かなり驚きました。蝉の「声」はうるさいと思っても「騒音」という意識は私には全くなかったからです。でも、考えてみると、蝉は声帯から声を出している訳ではないので、やはりあれは「鳴き声」ではなくて「音(おと)」が正しいのでしょう。
「虫の音(ね)」というときの「ね」はそれでは、「声」なのか「おと」なのか、という疑問がわき、「ね」(音・哭)を広辞苑で引いてみると「(1)物の音や人の声。特に、心に訴えてくるような音声。(2)鳥・虫などの鳴き声。(3)人の泣き声。」とありました。うーん。「ね」というのは「おと」でも「声」でもどっちでもよくて、要するに聞く人の心に何か訴えるものがあるかどうかという、聞き手本位の言葉なのでした。それはともかく、日本人の私に聞こえるのは蝉の声(どんなにやかましくても!)であって、「騒音」ではありません。
「虫の音(ね)」というときの「ね」はそれでは、「声」なのか「おと」なのか、という疑問がわき、「ね」(音・哭)を広辞苑で引いてみると「(1)物の音や人の声。特に、心に訴えてくるような音声。(2)鳥・虫などの鳴き声。(3)人の泣き声。」とありました。うーん。「ね」というのは「おと」でも「声」でもどっちでもよくて、要するに聞く人の心に何か訴えるものがあるかどうかという、聞き手本位の言葉なのでした。それはともかく、日本人の私に聞こえるのは蝉の声(どんなにやかましくても!)であって、「騒音」ではありません。