職業病

 首と肩の凝りがひどく、昨日マッサージしてもらいにいきました。数年前までは肩凝りとは全く無縁の体だったのに、と情けなく思います。以前も多分同じくらいは凝っていたのでしょうが、若い時はそれを感じなかったのでしょう。凝りの原因は明らか、目の使い過ぎです。朝から晩まで机に向かって本、書類、コンピュータの画面を見ています。職場にいる時はそれでもまだ動くほうですが、自宅では寝る時以外ほとんどの時間を机の前で過ごしています。
 野球選手が肩を壊したり、力士が膝を痛めるのと同じ職業病です。昨年のオリンピックに出場できなかったマラソン選手の練習のやりすぎと同じです。私の分野の研究者の場合、本・文献を読むこと、机に向かって書くことは、研究の出発点であり到着点です。目に無理を強いているとよくわかっていても、止めることがなかなかできないのです。そのうえ、私の場合はほとんど唯一の娯楽も読書(もちろん研究用の本とは違う種類のもの)なのです。せめて音楽かスポーツであればまだ体のバランスが取れるのですが、こればかりはどうしようもありません。ただ、このまま自滅に向かって進んで行くのはあまりにも愚かです・・・。以前と同じくらいしか本を読んでいないのに目の負担が前より大きくなったのは、自分の体が「本を読むより、自分の頭でもっと考えろ。目より頭を使え。」という警告を発しているのだろうと思います。知識の摂取よりも、もっとその消化と精錬にエネルギーを使うべきなのでしょう。

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