フランス流?

 1週間ほどフランスに行ってきました。予想したほど寒くはなく、順調に日程をこなしたのですが、最後の最後に大変な思いをしました。
 最後の晩はパリに泊まり、モンパルナス駅近くのエールフランス・バス乗り場からシャルル・ド・ゴール空港行きのバスに乗ることにしました。9:30発のバスに乗るため、9:15分頃にバス停に行くとすでにバスが来ていて、まもなく乗車がはじまりました。大きな荷物をバスのトランクに入れたあと、ひとりひとりが運転手に運賃(16.50ユーロ、2000円弱)を払うのですが、これにたいへんな時間がかかるのです。お札を出しておつりをもらう人だけでなく、小切手で払う人、カードで払おうとして断られる人もいて、どんどん時間がたち、バス停にはものすごい人数の列ができました。最初のうちは冗談を言ったりして愛想の良かった運転手も9:30の出発予定時刻を越えてしまうと焦りはじめ、「もう一杯だから出発する。次のバスがすぐ来るから。」といいかげんなことを言ってバスを出そうとします。すると、すでに荷物をトランクに入れて並んでいた人たちが騒ぎ始め、一度閉めたトランクを開けて自分の荷物を取り出し始める。中には「このバスでないと間に合わない。」と言って強引に乗り込んできて運転手と口論になる人や、取り残された人が怒るやらたいへんなことになりました。結局大勢の人をバス停に残したままバスは10分遅れで発車し、途中で寄るはずだったリヨン駅のバス停を通らずに(!)そのまま空港に向かいました。
 こういったことはおそらく今日が初めてではなく、しょっちゅう起こっているはずです。日本でごく普通にやっているように、なぜバス停近くにチケット売り場を作るか券売機を置いて乗車をスムーズにしたり、一定数以上の人の荷物を積み込まずに次のバスに回すよう手配する人を置かないのでしょうか。いろんな所で非常に合理主義的で機能的な仕事ぶりを見せるフランス人たちなのにととても不思議に思いました。ちなみに、このバスに乗った私は飛行機出発予定時刻の3時間以上前に空港に着いて、搭乗までの長い待ち時間を持て余し、そのうえ飛行機は悪天候のため、滑走路の上で離陸までさらに3時間以上待機。まさに疲労困憊で関空に帰り着きました。

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