ジョルジュ・サンドの作品における音楽家像とユートピア思想

-「ジョルジュ・サンドの作品における音楽家像とユートピア思想」『国際文化学研究』32号、2009年、神戸大学大学院国際文化学研究科、pp.1-13

  サンド作品中でも音楽が非常に大きな位置を占める『アルディニ家の最後の娘』『リラの七弦』『コンスエロ』『ルドルシュタット伯爵夫人』を取り上げて、そこで述べられている音楽の持つ力についてまず検討したあと、これらの作品で追求される理想の音楽家像を検討し、それと切り離すことができない(当時のサンドが抱いていた)ユートピアあるいは理想社会のイメージについて考え、最後にその理想社会における、あるいはそこに至までの音楽家および芸術家一般の果たすべき役割について、当時のサンドが大きな影響を受けていたサン・シモン主義者たち、ラムネ、ルルーの思想を参照しつつ考察している。

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