学生さんたちはとっくに夏休み突入なのに、さまざまな仕事に追われ、土日も大学に来て片づけていました。外は猛暑。部屋の中は空調がきいているのですが、どうも体調が今ひとつ、頭はぼんやりし、気分がすぐれません。採点をしながら居眠りしたり、気分転換にインターネットをいじったりして肩こりがひどくなったりしました。突然、仕事が一区切りしたらどこかに行きたい、と思いました。理想としては、昔読んだ小説のように、どこか避暑地の別荘でのんびり本を読んだり散歩したいのですが、急にそんなことを思いついても、経済的にも日程的にも困難です。それでもやっぱりどこかに行きたい! その時ふと思い出したのが、大学の後ろにある山々。あそこなら行けるかもと、インターネットでいろいろ調べて、摩耶山山頂のホテルを予約しました。ディナーはホテルのレストランでイタリアンです。
ホテルにはあらかじめ衣類や靴などを宅急便で送りました。当日はリュックに地図、本1冊、昼食用のおにぎり、お茶、虫よけスプレーなどを入れて11時40分の六甲ケーブルで六甲山頂駅まで行き、そのあと山道を歩いて摩耶山(698m)をめざしました。下界の暑さがうそのように涼しく、また途中でほとんど人に会いませんでした。ホテルのチェックイン時刻の午後3時過ぎに到着。すぐに大浴場で山歩きの汗を流しました。そのあとは、気になりながらも今まで読むことのできなかった本(「学問とは何か」ということを正面から論じた本、こういう本は気持に余裕があるときでないと読めなくなってしまいました・・・)をゆっくり読み、6時半には着替えてディナー。部屋に戻ってから9時までまた読書。そのあとは缶ビールを飲みながら、テレビでたまたまやっていた面白い名作映画を見て、12時就寝。翌朝は3時間かけて摩耶山から王子公園駅まで下りてきました。
ささやかな旅行でしたが、大きな気分転換になりました。なお、その日のうちにスポーツ用品店に行ってトレッキング用の靴を購入。次はもう少し高い山をめざします。