座右の銘

 リンカーンの有名な名言「40歳を過ぎた人間は、自分の顔に責任を持たなくてはいけない」というのは、男女を問わずあたっていると思います。機会があって随分昔に会った人と何十年ぶりかに再会したとき、親からもらった生まれつきの顔立ちや若さというヴェールがはがれていて、その人の本質(もちろんお化粧などで補強していることはあるわけですが)が表に出てきているのに驚く(良い意味でも悪い意味でも)ことがたびたびありました。
 この名言と比べて、同じリンカーンの「今日できることを明日に残すな」というのは、私にはまったく役に立たない教えです。私は神経質で心配性のところがあり、なんでも準備万端ととのえておかないと不安でたまらない性分です。そのままだと明日どころかあさってのことまでやりかねず(そして、物事は予定どおりに進むとは限らないので、いらいらします)、いつも先のことを考え過ぎて現在をおろそかにする傾向があります。だから私のモットーは「明日できることを今日するな」。でもこれを実行するのはかなりたいへんです。

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