映像付きジュークボックス

 お盆に5日ほど帰省しました。今回も同僚や友人とメールのやり取りをするため、私はアイパッドを持参しました。故郷には2年ほど前から介護が必要になった母が暮らしています。ふと思いついて、最近の物事にはそれほど強い興味を示さなくなった母に、昭和30年代の歌謡曲(映像付き)をアイパッドで見せてみました。母がものすごく驚いて、あまりに懐かしそうにするので、ここ何十年も聞いたこともなかったような曲を次々と探してみました。母はとても喜んでいっしょに歌ったりします。60年近く前に大ヒットしたペギー葉山の『南国土佐を後にして』やコロムビアローズの『東京のバスガール』などは、涙を流さんばかりでした。小さなタブレットが懐メロの「映像付きジュークボックス」にもなるのだということに今さらながら気づいたものでした。

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