◆ようこそ キャリアデザインセンターへ

  神戸大学 大学院国際文化学研究科 国際文化学部

 

 キャリアデザインセンター(CDC、旧EC)は神戸大学大学院国際文化学研究科および国際文化学部の就職委員会の略称です。

このホームページは、国際文化学の院生と学部生の就職活動をサポートする情報を載せています。修士については、具体的な就職活動はすでに1回生から始まります。学部の場合、3回生からだとしても、自分の将来、とりわけ職業にかかわる人生の目標や夢を思い描くこと、すなわちキャリアデザインを考えることは、1回生から始めても決して早すぎることはありません。

以下の「就職活動について」や「神大就活情報源」や「国文生と就職」などを読み、積極的に国際文化キャリアデザイン行事に参加して、将来の進路を考えましょう!

 

就職活動への心構えや重要な学内情報の所在や入手方法などがここにあります。
ぜひ読んでください。

 

        就職活動について

  ―― CDCより国際文化学研究科・国際文化学部の皆さんへ――


(1)就職活動とは?
 就職活動に取り組む際に重要なのは、多種多様な選択肢のなかから自分の進路や志望を絞り込む勇気、情報の収集分析および計画性を伴った実行力と判断力、さらに、それらを支える自己責任にもとづく自己決定能力です。そして、これらに手紙の書き方や電話の仕方、人に対する依頼の仕方など社会人としての常識やマナーが加わります。これまで評価の中心であった知識の有無や学業試験対応能力だけではなく、もっと幅広い思考力や行動力を伴う知的能力が求められます。ある意味では、いわば皆さんの社会的人間としての総合力、ヒューマンスキルが問われる機会といっていいでしょう。そうした就職活動に求められる能力は、同時に、卒業後仕事をするうえで必要とされる能力、すなわち「社会人基礎力」あるいは「コンピテンシー」といわれるものと重なります。

 進路・職業選択に必要な知識や情報としては、自分自身に対する知識や認識と相手側に対する情報があります。ふだんは意識することのない自己と向き合い自分の意欲や適性を探り、それを基に、あるいはそれと同時に、就職情報誌や企業説明会やOB・OG訪問などを通じて、自分が仕事をしたい業界や企業・団体の情報を収集し知識を深めなければなりません。
 就職活動でよく言われる「自己分析」「企業研究」です。自己分析などというと、何やら硬い感じがしますが、要するに自分を知ること、「自己認識」です。就職活動のみならず何事においても、自分自身をよく知り、相手をよく知ることは極めて大切です。こうして得た情報により自分と相手との現実をよく認識したうえで、自分の夢と現実を近づける地道な努力を積み重ねましょう。自己や現実を知るためには、先輩や社会人から積極的に体験談を聞いたり、インターンシップに参加してください。何事も相談しあえる友人や家族の存在も貴重です。しかし、最後に決めるのはあなた自身だということも忘れないでください。
 自己分析は「自分探し」だと言われることがあります。たしかにそういう面もありますが、就活において重要なのはむしろ、将来社会に出て仕事をする自分をデザインすることです。あくまで「自分創り」のための自己分析でなければ意味がないということができます。

 自己分析も企業研究も、ただ自分の頭の中で考えたり、机上で活字やインターネット情報ばかり追いかけていても、本当に有益な情報は得られません。自分から行動を起こし、多くの人と会って話を聞いて自分自身を検証し、仕事の現場を見て自分自身で納得のできる生きた情報を身につけることが大切です。自分が作り上げたイメージの世界に閉じこもったり、考えてばかりいないで、とにかくまず動いてみましょう。

 就職を真剣に考える人にとっては、学部は3回生、修士は1回生の夏休みから春休みにかけて、以上の自己分析と企業研究のために、それこそこれまでの休暇とは違う特別な時と考え、有効に過ごすことが大切です。企業説明会などを春休みに、あるいは業種によってはもっと早い時期に行うところも多いので、日頃から情報収集を心掛けて下さい。
 皆さんは、この半年前後の短い期間に、自分自身の人生設計、あるいはキャリアデザインに大きな影響を与える卒業後の進路・職業を決定しなければなりません。あっと言う間に半年は過ぎて行きます。いつ、何をすればよいのか、あらかじめよく調べたうえ、しっかりと計画を立てておく必要があります。そして以上に基づいて、適切な判断力と実行力をもって、業種・企業等の選択、試験、面接などに臨みましょう。

 学部4回生、修士2回生の後半は卒業論文あるいは修士論文に全力を注がねばなりません。できれば本格的に卒業・修士論文の執筆に取り組む前に、就職活動が終っていれば幸いです。ただし、望んだ時期に活動を終了できない場合も決してあきらめてはいけません。毎年、卒業・修了直前に内定の報を聞くこともあるからです。
 ところで、卒業・修士論文と就職活動はある程度相関関係があります。両方とも、自分のテーマを自分で見い出し、それを自分で追求することや、視野を広げると同時に一つのものに絞り込んでゆく作業などがよく似ているからです。卒業・修士論文と進路選択、この二つを自分自身の力で納得のゆくかたちでやり遂げてはじめて、国際文化学部生・院生としての学生生活を全うしたといえます。

 また、就職活動の準備は決して学部でいえば3回生だけのものではありません。就職活動の一部は、学部の1回生や2回生から始めたほうがよいものがあります。それは、就職活動の基礎工事にあたる「自己分析」と「業界・企業研究」です。つまり自分の将来の仕事は何かということについては、万人に共通する一つの正解などはなく、またある程度の結論に達するまで時間のかかることだけに、自分の将来について考えたり、そのために行動を起すのは、早ければ早いほどいいのです。たとえば、OB・OB訪問なども、3回生以前から行っても構いません。自分の人生に目標を見出して卒業後の進路を具体的に考え、自分自身のライフプランを思い描くことは、非常に大切なことです。 大学での学びはもちろん、サークル活動やアルバイトなどにおいても、自分で目的意識を見出して取り組みましょう。
 就職活動には万人に共通するマニュアルや答はありません。就職活動は結局、自分から動いて自分自身の答を探す作業だといえるでしょう。

(2)社会人に求められるもの
 大学入試になくて就職試験には必須かつ重要なもの、それは面接です。ここでは偏差値や大学名はモノを言いません。ここで企業や役所などが見ようとしているのは、社会人・職業人に必要な基本的資質や能力です。皆さんの仕事に対する意欲・姿勢や社会的関心、論理的思考力と感性、とりわけコミュニケーション能力です。さらに、問題発見能力問題解決能力、そしてリーダーシップということができます。
 10年前のバブル期以前は、たしかに大学名が幅をきかせ、こうした能力はとくに求められませんでした。しかし種々の規制の枠が外れ、情報があらゆる枠を越えて行き交い、さらに変化のスピードが大幅に増した今のような時代には、たえずそれまでにないビジネスモデルの構築や商品開発が求められるようになっています。均質な金太郎飴や指示待ち人間はもはや不要とまで言われるようになりました。

 今求められているのは、自分の心で感じ、自分の頭で考え、自分の言葉で話すことができる人材なのです。そしていうまでもありませんが、そういったことを踏まえたうえで、実際に仕事ができる人間です。以上のような能力や資質を身につけてゆくためにも、あるいはめまぐるしい時代の変化に適応するためにも、これからますます絶えざる自己学習が必須となります。そのうえ終身雇用や年功序列が崩壊しつつある状況の中で、いっそう継続的学習能力があるかどうかが問われるようになったのです。

 
近年、人材採用の分野でコンピテンシーということがよくいわれるようになりました。これは人間の能力を測るモノサシの一つで、「高い業績をコンスタントに示している人の行動の仕方などに見られる行動特性」のことです。このモノサシに照らしてみると、実際の仕事上の業績の高さは、学歴や偏差値は、業績の高さとそれほど関係はなく、継続的に高い業績を達成する人には、いくつかの共通の行動特性があるそうです。その行動特性として挙げられたのは、たとえば①異文化に対する感受性がすぐれ、環境対応力が高い、②どんな相手に対しても人間性を尊重する、③自ら人的ネットワークを構築するのが上手い、といったものです。言い換えればこれらは、多様性への理解力、コミュニケーション能力、コーディネート力ということができるでしょう。
 また、「社会人基礎力」という考え方も普及してきました。これは、(1)「考え抜く力」、(2)「前に踏み出す力」、(3)「チームで働く力」を問題にするものです。
 豊富な知識や真摯な思考力もそれだけにとどまるものであれば企業や役所が求める能力とはなりえません。思考されたものが行動に移され、他の多くの知と協同することによって、すぐれた成果を達成することができます。それはまさに、国際文化学部のモットーである「国境を越え、文化を横断し、活動する知性」が指し示すところのものでもあるのです。あるいは、神戸大学のスクールモットー「真摯・自由・協同」にもつながっているということができます。
 
一言でいえば、これからの社会や企業が求めているのは、多様性受容能力と幅広い教養を身につけた、実際に仕事ができる人材です。

 
しかし、実際に仕事ができるかどうか、採用側はどうやって見極めるのでしょう。それは主に、大学生活の中で一番頑張ったものは何かという質問に対する答えです。最近はその答えの中に、アルバイトやクラブ活動の他に、ゼミや演習、卒論などの大学での学びも入ってきました。勉学でがんばった人は、堂々とそのことを具体的に述べてください。肝心なことは、どの返答が正しいかではなく、どんな答えになるにせよ、努力した体験や失敗と成功のプロセスを具体的に話せるかどうかです。
 自立
社会的関心、この二つは、国際文化学研究科と国際文化学部でぜひとも身につけてもらいたい姿勢ですが、これは就職活動にとってもきわめて重要なキーワードです。自立した人間とは、自ら学ぶことのできる人です。自ら学ぶ人とは、自ら自分の目標を定め、その目標達成のために自分の能力を磨き、自分の夢や目標に向かって努力する人です。大学・大学院の学習の場においては、とりわけ演習でのプレゼンテーションやディスカッション、それと卒論・修論作成を大切にして下さい。そうした国際文化学研究科・国際文化学部での学びを通して、自分の夢を育みながら社会的関心を深め、他者との協同に不可欠なコミュニケーション能力、できればマナーとマネジメントを併せもつコミュニケーション能力を鍛えてください。
 以前は、就職と言っても実際は「就社」でした。今ではすでに企業自身が、本来の「就職」を目指して欲しいと学生側に要望しています。そのためにも、なぜその仕事や企業や役所等を選ぶのか、自分の言葉で言えるようにしておきましょう。
 ところで、面接の質問の中には、国際文化学研究科あるいは国際文化学部とはどんな大学院・学部か、なぜこの研究科・学部を選んだか、そこで何を学んでいるか、卒論・修論のテーマは何か、などもありますので、自分の言葉で説明できるよう日頃からよく考えておくことが大切です。
 
(3)キャリアデザインセンターと国際文化キャリアデザイン行事

 国際文化学研究科・国際文化学部の就職委員会であるキャリアデザインセンター(CDC)は、就職その他卒業後の進路を考えるを志す皆さんのために、年間合計十数回の就職関連行事を開催します。国文キャリアデザインセミナー、就職活動体験発表会、職場体験報告会、特別講演会などですが、これらの行事にはぜひ参加してください。ここでは、たんなる就職活動のハウツー情報にとどまらない数多くの貴重な情報に接することができます。出席率のよい人や講座は、就職率も高いという結果も出ています。これらの機会は、将来の自分や職業を考える大きなキッカケを与えてくれるからです。
 なお、CDCのホームページには、国際文化キャリアデザイン行事の予定の他、就活に関するメッセージや先輩たちの就職活動体験記も掲載されています。

(4)キャリアデザインセンター専用掲示板
 CDC掲示板は、E棟1Fの「CDCルーム」内にあります。ここには、国文CDC主催および学内の就職関連行事その他の情報が貼り出されます。つねに見るように心掛けて下さい。また、西向かいにある神戸大学キャリアセンターの2ヵ所の掲示版(A棟1Fコンビニの向かい側、エレベーター1Fホール)もぜひ見てください。


(5)国際文化学研究科・国際文化学部「CDCルーム」
 CDCルームは、E棟1F交流ルームの北側にあります。国際文化学研究科および国際文化学部の学生なら利用できます。書架にある就職関連の本や雑誌などを自由に読むことができますが、それらの図書の貸し出しはしていませんので、就職情報室の中で読むようにして下さい。多数ある資料やチラシ類、入り口入って正面の書類入れトレーにある就職活動体験発表会のレジメ等は自由に取って下さい。なお、CDCルームでは、多くの人が本来の用途で快適に利用できる環境を保つために飲食を禁じています。

(6)神戸大学キャリアセンター
 全学的な就職支援組織としては、国文キャンパス(=鶴甲キャンパス)A棟1F東側に、神戸大学キャリアセンターがあります。求人票やインターンシップなどの各種資料などもありますので利用して下さい。専門の相談員(キャリアアドバイザー)もいます。また、六甲台就職情報センターや発達のキャリアサポートセンター、あるいは他学部の窓口付近やロビーなどにも就職関係の資料があります。
http://www.kobe-u.ac.jp/campuslife/employment/index.htm
http://web.cla.kobe-u.ac.jp/group/cdc/post-3.html#kobe

(7)神戸大学東京オフィス
社会の各分野で活躍する神戸大学の卒業生情報が豊富です。電話での問合せもできます。就活で東京に出たときにはぜひ立ち寄ってください。
http://www.kobe-u.ac.jp/info/tokyo-office/index.htm

(8)インターンシップ
 
仕事の現場を自分の目で確かめ、実習経験を積むことのできるインターンシップは、近年とくに重要視されており、参加者はますます増えています。たとえわずかながらでも社会経験ないし職業経験を積むことにより、将来の自分の仕事を考える好機となり、ひるがえって今の大学生活を充実させようとする姿勢を育むのです。人気企業のインターンシップは参加すること自体難しくかなりの競争率となっています。インターンシップ参加を考えている人は、下級生のうちから必要な情報を得るよう心がけなくてはなりません。国文独自のインターンシップもあります。日頃から掲示に注意してください。
なお、インターンシップにはさまざまな種類があります。まずは、次のホームページを参考にしてください。 
http://www.kobe-u.ac.jp/campuslife/employment/internship.htm

(9)OB・OG訪問

 先輩訪問は、企業等のよりリアルな姿と仕事の現場に関する情報を知る大きな手がかりです。インターネットや文字情報だけでは分りにくい企業の価値観や企業文化を知ることもできるでしょう。できるだけ自分自身で納得のできる生きた情報を集めてください。

(10)就職情報雑誌と就職情報サイト
 就職情報誌『就職ジャーナル』などを見るように心掛けましょう。内定が決まるまで毎
月購入してもよいでしょう。豊富で貴重な各種情報とともに、1カ月毎に推移して行く就職活動の流れをつかむことができます。公務員志望者のためには『受験ジャーナル』があります。リクナビ、毎日ナビ、日経ナビその他の就職情報サイトにも登録しましょう。

(11)新聞
 新聞などの国内外の社会経済面を読ことも必要です。大切なのは自分の世界だけに閉じこもらず、日本や世界の動向にも敏感にもなること。社会や企業は、大学よりもより直接的にそうした動きの中で仕事をしています。一般の社会人として仕事をするうえでも、そうしたマクロな視野と知識を持つことは大切ですが、就職活動に関しては、ふだんからそのような蓄積があれば、面接等での対応の言葉が付け焼き刃に終らぬものになるでしょう。 どの新聞でも構いませんが、とくに日本経済新聞は企業情報が充実しています。馴れない人には、初めは難しくて読みにくいかもしれませんが、読み進めると結構面白いものです。また、就職するしないにかかわらず、日頃から社会的関心を持つことは非常に重要なことです。
 新聞には電子版もあります。インターネットや附属図書館で閲覧可能な電子版新聞を利用しましょう。

(12)図書・雑誌
 就職活動に関する本や雑誌(『就職ジャーナル』、『受験ジャーナル』等)などを読み、自分から積極的に情報収集を心がけましょう。直接就職活動に関するものを含めて、就職進路関連の本はたくさん出ています。本の情報は、本として発行されるまで多くのチェックを経ているので、インターネット情報などより信頼性が高いといえるでしょう。また、どちらかといえば一時的でピンポイント的なインターネット情報より、本の場合、情報に広がりと奥行きがあり、長い目で見て身につく知識や情報が詰まっています。本代を払う価値は充分にあるといえます。
 就職関連といってもジャンルは多様です。たとえば、①仕事やキャリアそのものを考える本、②進学や留学やNPOなどを含め、多様な進路や職業を紹介する本、③個別の仕事や職業を詳述する本、④業界や企業を説明する本、業界地図など、⑤優良中小企業を紹介する本、⑥ビジネスリーダーの自伝や伝記など、⑦ビジネスや経営を考える本⑧面接対策やESの書き方などの就職活動のノウハウ本、等々があります。
 ぜひ就活においても、本の世界に親しみましょう。学生会館の生協書籍部あるいは梅田、三宮の大規模書店で、どんな図書があるか覗いてみて下さい。なお、就職関連本は、年度ごとに更新される場合が多いので、発行年に注意してください。

(13)インターネット
 順次更新される新鮮な就職情報を得るにはきわめて有効かつ強力なツールです。企業情報にしても、リクナビなど就職情報サイトに登場しない企業数のほうが圧倒的に多いのです。ヤフーやグーグルなどの検索サイトを使って、各企業のホームページに直接アクセスしましょう。また多種多様な就活情報サイトを閲覧することもできます。インターネットを駆使するためには、電話回線では有効活用できません。就活が本格化して多忙になる前に、ADSL他のブロードバンド環境を整えておきましょう。
 就職情報サイトなどとは別に、仕事や職業を知るのに役に立つホームページを紹介します。
「キャリアマトリックス」(日本最大級の職業に関する電子辞書。適職を探索するための自己診断テストなども完備。総合的職業情報)
http://cmx.vrsys.net/TOP/
「キャリナビ」
(インターネットお仕事人辞典)
http://www.carinavi.org/ja/
「13歳のハローワーク 公式サイト」
http://www.13hw.com/


(14)情報の収集
 以上で述べた他にも、就職活動や業界・企業に関する情報は、求めるならば、いたるところにあります。この場合も、大切なのは自分の方から探し求めようとする姿勢です。受動的な待ちの姿勢にとどまることなく、また、自分に都合のよい理屈やイメージの世界に閉じこもらず、そして必要な時期に必要な行動を起こすことを怠ることなく、就職情報サイトへの登録・閲覧、OB・OG訪問、業界・企業説明会への参加、インターネットによる検索等、積極的にあらゆる機会を調査・検討・利用して下さい。自分にとって必要な情報を得るには、自分から情報を取りにゆく積極的な姿勢とイマジネーションが求められます。
 なお、企業情報については、附属図書館で閲覧可能な企業情報検索システム(日経テレコン21)も利用してください。

(15)パソコンと英語
 最近の就職活動においては、パソコン英語が必須のツールになっています。とくにパソコンは、企業によっては、これがなければ必要な情報収集どころかエントリーさえ出来ないことがあります。また英語については、TOEIC730点あれば英語の試験免除、あるいは入社後も英語で会議を開いたり、TOEICの所定の成績を昇進の条件にしている企業などがあります。英語は、たとえ就職時に要求されなくとも、入社後には必要になると考えましょう。ただし、英語ができるというだけで採用されるわけではありませんので注意して下さい。
 肝心なことは、英語ができることではなく、英語で何ができるかということなのです。実際、TOEIC900点の学生でも内定を出さなかったという企業もあります。

(16)就職進路相談
 就職進路、あるいはキャリアというものは、本来きわめて個人的なものです。キャリア形成やキャリアデザインに関しては、万人共通の答えというものはありません。自分にふさわしいと思う道を自分で考え自分で決めるほかはないのです。でも、そのことは他人の考えを無視せよということではありません。むしろその逆です。自分にとって納得のゆく選択をするためにも、家族、友人、教師、社会人、OB・OGなど、積極的にいろんな人の意見に耳を傾けてください。国際文化学研究科や国際文化学部でいえば、12名(研究科は14名)のCDC委員も相談に応じます。その他、指導教員や演習担当教員になどに相談することもできます。また学内には、神戸大学キャリアセンター、、六甲台就職情報センター発達科学部キャリアサポートセンターなどに、専門の就職相談員が常駐しています。行事と同様、どの相談窓口も全学部生が利用できます。各種行事に参加するとともに、就職進路に関する質問や悩みがあれば、そうした個人相談の機会を積極的に利用してください。たとえば次は、神戸大学キャリアセンターの就職相談です。http://www.kobe-u.ac.jp/campuslife/employment/usage.htm

(17)神戸大学の就職支援体制
 一般的に国立大学は、私学ほど学生の就職活動支援の体制が整っていないと言われますが、2002年度以降、学生による就職活動支援組織job-naviの発足がキッカケとなり、神戸大学では、神戸大学キャリアセンターを中心として、大学生協や各学部の就職委員会、学生のゼミ幹事会議など、学内の各種就職活動支援組織が、ネットワークを形成して互い連携しながら、それぞれ多彩な就職行事を開催しています。大学全体として見れば、私立大学に決してヒケをとらぬほど多数の行事やサービスが皆さんに提供されているのです。
 国際文化研究科・国際文化学部も限られた条件の中で、できるかぎり皆さんの就職支援のために務めていますが、言うまでもなく、CDCから提供しているものだけでは充分ではありません。最終的には、主体的な姿勢と自己管理・自己責任で、あらゆるところに、あらゆる方法で、情報収集に努めましょう。
 就職活動には万人に共通のマニュアルや答はありません。就職活動は結局、自分から動いて自分自身の答を探す作業です。自立と社会的関心、この二つさえ備わっていれば就職活動は成功すると言われますが、こうした点を重視しつつ、私たちは皆さんをサポートしています。
 CDC主催行事だけでなく、神戸大学キャリアセンター各学部神大生協、各同窓会、あるいはjob-navi(神大の学生による就職支援組織)や経営学部ゼミ幹事会議(六甲台学生評議会、通称「ベルカン」)主催の就職ガイダンスや企業説明会にも積極的に参加してください。
生協(キャリア形成支援page)のホームページには、神戸大学の全就職行事予定が掲載されます。また、生協発行の就職情報紙「Future!」は、神戸大学全体の就職支援行事やその他の重要な情報を掲載しています(なお、この「Future!」は3回生および修士1回生全員に郵送されています。もし届いていない場合は、生協に申し込んでください。問合せ先は下記の生協HP参照)。
 
〔参考〕
CDCホームページ: http://web.cla.kobe-u.ac.jp/group/cdc/  ⇒ 「神戸大学の就職支援」

神戸大学キャリアセンター:

http://www.kobe-u.ac.jp/campuslife/employment/index.htm

神戸大学生協キャリア形成支援ページ:

 http://seagull.coop.kobe-u.ac.jp/recruit/
  
(注)上記生協ページ中の「ガイダンス・イベントCALENDAR」には、学内の各学部および諸団体の行事がすべて掲載されます。

(18)キャリア科目
 「就職活動はたった半年間のイベントではない」とある国文生が書いていますが、たしかに将来の仕事や職場について学部3回生になって初めて考えたのでは、殆どの学生にとって就活は、知名度のある企業のたんなる内定獲得競争になってしまいます。どんな仕事を選ぶかということは、自分がどんな生き方を選ぶかということと連動しているはずです。卒業・修了後の進路とその後のキャリアデザインを思い描く場合、就職活動に入ってから 考え始めるのでは手遅れです。就職活動はむしろ行動の時期、その前に自分の将来についてしっかり考えておく必要があります。
 そういったときの手助けになるのが、今の大学生活が将来の自分とどうつながるのか、あるいはどうつなげるのかを考えようとするキャリア科目です。キャリア科目には、学部独自のものと全学共通のものがあります。詳しくは、次のwebページを見てください。
 なお、これらの科目は、院生にとっては単位になりませんが、内容的には院生が聴いても非常に役に立つものです。積極的に聴講してください。

キャリア科目について

http://web.cla.kobe-u.ac.jp/group/cdc/post-4.html#career


(19)国際文化学研究科・国際文化学部生の就職活動
 就職活動を始める前や下級生のとき、国際文化学研究科や国際文化学部は就職に不利だと考える人もかなりいるようですが、決してそんなことはありません。国際文化学部の就職率は神戸大学全体の中でも、例年上位に位置しているのです。2004年3月の卒業生たちの就職率は100%、2005年3月は100%、2006年3月は99.1%、2007年度は100%でした。
(国際文化学部の就職率についてはこちら
 しかしこれも、先輩たちが、神大ブランドに甘えず、真摯に自己と向き合いながら、自分の将来の進路を切り開こうとした意欲的な姿勢の賜物です。さらに、多様なものの見方、幅広い視野、異文化理解などの国際文化学部での学びが、むしろ21世紀の多文化共生、あるいは多様性重視の時代には強く求められていることを、先輩たちが実感し、自信をもって就職活動をすることができた結果でもあります。
 
実際、国文生(=国際文化学研究科生および国際文化学部生)は、おのずと就職活動に有利な資質や能力を習得しているということもできます。 今、多くの仕事の現場、すなわち企業や役所が一番強く求める能力は、コミュニケーション能力です。そしてこのコミュニケーション能力のベースとなるのが、国文で学んでいる異文化理解なのです。異文化理解、あるいは他者のもつ多様な価値観の理解なくして、生産的なコミュニケーションは成立しません。自分自身の文化や価値観しか認めないなら、双方向のコミュニケーションや対話は不可能となります。コミュニケーションには、認識と行動の両面が不可欠です。他者の価値を尊重する異文化理解を踏まえて、相手に対して一歩踏み出す積極的な姿勢、そして多様な価値観の持ち主たちと協同し彼らをコーディネートする能力。そうした能力をぜひ国文の学びや生活のなかで身につけてください。(国文生として就職活動をした先輩たちの声についてはこちら

以下は、国際文化学研究科・国際文化学部キャリアデザインセンター(CDC)のHPです。
国文CDCホームページ: http://web.cla.kobe-u.ac.jp/group/cdc/

 

 いずれにしても、就活にチャレンジする皆さんは、学部3回生・修士1回生秋からの半年間は特別な時期だと心得て下さい。「求めよ、さらば与えられん」と「ダメモト精神」、この二つの姿勢が肝心です。そして、もし落ち込んだときには、次の言葉を思い出して下さい。迷うことや悩むことは、決して恥ずかしいことではないのです。むしろ、迷いや悩みを通して、人は成長するのです。「人間とは努力するかぎり迷うものだ。」(ゲーテ)

          神戸大学国際文化学研究科・国際文化学部CDC(キャリアデザインセンター)  (2008.10.01更新  内田正博記)