就活情報はどうやって手に入れる?

― 就職活動の成否を左右


 就職活動が本格化する学部3回生・修士1回生の後期、この時期は、就活のための基礎工事の最終段階にさしかかっているといえます。この時期、いかに有効な情報を入手しておくかで、その後の就職活動の成否が決まります。情報は内なる情報と外なる情報に分かれます。内なる情報とは自分自身に関する情報、いわゆる「自己分析」です。
 自己の中には自分では知らぬ間に意外なほど大量の情報が蓄積されているのですが、ほとんどの人はそのことに気づいていません。先入観というものは、人や物事に対してだけ問題になるわけではありません。人は自分自身に対してさえ先入観や固定観念を抱くことがあるのです。自分自身を知ることの難しさは、おそらくこれからの就職活動を通じていやというほど痛感させらることになるでしょう。多くの先輩たちが就職活動を通じて人間的に大きく成長したという実感をもつのもおそらくそのためなのです。どうかおそれずリアルな自分自身と向き合う勇気をもって下さい。
 そのためには複数の他者とのコミュニケーション、そしてさまざまなことにチャレンジし自己の可能性と限界を認識することが必要です。
 また、外なる情報を適切に入手するにもイマジネーションが必要です。外なる情報とは、将来自分が就きたいと考える職業や職場に関する情報、たとえば企業であれば業界研究、企業研究といわれているものであり、さらにはそれらを取り巻く社会情勢です。
 しかし、企業研究以前のもう一つの外なる情報、そもそも就職活動とは何か、そういったことを具体的に知るための情報はどうやって入手できるのでしょうか?

 ここでは、神戸大学の学生が、就活情報を得るヒントをいくつか紹介してみましょう。

(1)学内の就職支援行事
 神戸大学生協ホームページで、学内の全就職行事予定を確認することができます。このホームページのなかの「ガイダンス・イベントCALENDAR」です。学内で開催される就職支援行事に積極的に参加して有益な就活情報を入手しましょう。生協発行の就職情報紙「Future!」も重要な情報源です。この「Future!」は、神戸大学の学部3回生と修士1回生全員に郵送されています。届いていない人は、神戸大生協に申し込んでください。http://seagull.coop.kobe-u.ac.jp/recruit/

(2)求人票その他
 これらの情報あるいは質問等に関しては、国文キャンパスA棟1Fロビー西側の学生センターの就職情報相談室に足を運んで資料を調べてください。またそこで、午後常駐する就職相談員に尋ねることもできます。国文に届いた求人票は、就職情報室(A324B)の中央テーブルに置いています。

(3)掲示板
 各学部の掲示板やロビーなどにも注意して下さい。就職情報・資料の紹介があります。国文専用の就職関連掲示板は、全学共通科目の休講掲示の裏側、A棟1階学生ロビーの東端にあります。掲示板名称は、旧称のエクステンションセンター掲示板となっています。

(4)就職情報サイト
 上記神戸大学関係以外では、言うまでもなくまず何よりも、リクナビ、日経就職ナビ、毎日就職ナビその他の就職情報サイトに登録しましょう。

(5)図書・雑誌
 さらに就職活動に関する本や雑誌(『就職ジャーナル』、『受験ジャーナル』等)などを読み、自分から積極的に情報収集を心がけましょう。直接就職活動に関するものを含めて、就職進路関連の本はたくさん出ています。本の情報は、本として発行されるまで多くのチェックを経ているので、インターネット情報などより信頼性が高いといえるでしょう。また、どちらかといえば一時的でピンポイント的なインターネット情報より、本の場合、情報に広がりと奥行きがあり、長い目で見て身につく知識や情報が詰まっています。本代を払う価値は充分にあるといえます。
 就職関連といってもジャンルは多様です。たとえば、①仕事やキャリアそのものを考える本、②進学や留学やNPOなどを含め、多様な進路や職業を紹介する本、③個別の仕事や職業を詳述する本、④業界や企業を説明する本、業界地図など、⑤優良中小企業を紹介する本、⑥ビジネスリーダーの自伝や伝記など、⑦ビジネスや経営を考える本⑧面接対策やESの書き方などの就職活動のノウハウ本、等々があります。
 ぜひ就活においても、本の世界に親しみましょう。学生会館の生協書籍部あるいは梅田、三宮の大規模書店で、どんな図書があるか覗いてみて下さい。なお、就職関連本は、年度ごとに更新される場合が多いので、発行年に注意してください。

(6)インターネット
 就職情報を得るにはきわめて有効かつ強力なツールです。  
企業情報にしても、リクナビなど就職情報サイトに登場しない企業数のほうが圧倒的に多いのです。ヤフーやグーグルなどの検索サイトを使って、各企業のホームページに直接アクセスしましょう。また多種多様な就活情報サイトを閲覧することもできます。インターネットを駆使するためには、電話回線では有効活用できません。就活が本格化して多忙になる前に、ADSL他のブロードバンド環境を整えておきましょう。
 就職情報サイトなどとは別に、仕事や職業を知るのに役に立つホームページを紹介しましょう。


「キャリアマトリックス」(日本最大級の職業に関する電子辞書。適職を探索するための自己診断テストなども完備。総合的職業情報)
http://cmx.vrsys.net/TOP/
「キャリナビ」
(インターネットお仕事人辞典)
http://www.carinavi.org/ja/
「13歳のハローワーク 公式サイト」
http://www.13hw.com/


(7)OB・OG訪問
 これも重要な情報源です。これについては、「Future!」第2号に非常に詳しく紹介されています。またこれとほぼ同じ内容のものが、生協ホームページの「キャリア形成支援page」にも掲載されています。⇒「HOW TO 就活・キャリアアップ」 http://seagull.coop.kobe-u.ac.jp/recruit/howto.html  ⇒「会社訪問のすすめ」

(8)就職進路相談
 個人対応の就職相談からも有益な就活情報を得ることができます。ただし、就職相談は、就職進路やキャリアデザインに関して、個人的な質問・疑問や悩みに対して助言や情報を受けるためのものです。一般的な情報については、まずは上記に挙げた種々の方法で調べてください。
 就職進路、あるいはキャリアというものは、本来きわめて個人的なものです。キャリア形成やキャリアデザインに関しては、万人共通の答えというものはありません。自分にふさわしいと思う道を自分で考え自分で決めるほかはないのです。でも、そのことは他人の考えを無視せよということではありません。むしろその逆です。自分にとって納得のゆく選択をするためにも、家族、友人、教師、社会人、OB・OGなど、積極的にいろんな人の意見に耳を傾けてください。国際文化学研究科や国際文化学部でいえば、11名のCDC委員も相談に応じます。その他、指導教員や演習担当教員になどにも相談することができます。また学内には、学務部就職支援室、発達科学部キャリアサポートセンター、六甲台就職情報センターなどに、専門の就職相談員が常駐しています。行事と同様、どの相談窓口も全学部生が利用できます。各種行事に参加するとともに、就職進路に関する質問や悩みがあれば、そうした個人相談の機会を積極的に利用してください。たとえば次は、学務部就職支援室の就職相談です。http://www.kobe-u.ac.jp/campuslife/employment/usage.htm

(9)神戸大学東京オフィス
東京オフィスも心強い情報提供源です。とりわけ社会の各分野で活躍する神戸大学の卒業生情報に詳しいところです。就活で東京に出たときにはぜひ立ち寄ってください。
http://www.kobe-u.ac.jp/info/tokyo-office/index.htm

(10)ホームページ
次に、神戸大学の就職情報収集のためのホームページURLを挙げておきます。
学内の全就職行事予定を掲載しているのは、(1)で述べたように、生協ホームページです。ぜひ一度訪問して下さい。

神戸大学生協[キャリア形成支援page」: http://seagull.coop.kobe-u.ac.jp/recruit/
同  上  ⇒ 「ガイダンス・イベントCALENDAR」 http://seagull.coop.kobe-u.ac.jp/recruit/calendar.htm
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                                       (上記ページは、学内全就職行事予定の集約発信しています。)
神戸大学学務部就職支援室: http://www.kobe-u.ac.jp/campuslife/employment/index.htm

次は、国際文化学研究科・国際文化学部キャリアデザインセンター(CDC)のHPです。
国文CDCホームページ: http://web.cla.kobe-u.ac.jp/group/cdc/



 ただし、以上のような情報環境があってもそれだけでは無意味です。皆さんに求める姿勢と的確なイマジネーションがあって初めて自分に有効な情報も集まってくることを忘れてはいけません。「求めよ、さらば与えられん」はどんな場合でも真実です。いずれにしても指示待ち、情報待ちの受動的な姿勢では何も得られません。そして、やがて情報が大量に飛び込んでくることもありますが、そんな時にこそ先に述べた「自己分析」によって、自分自身のやりたいことと自分にできることをしっかり見極め、溢れかえる情報にいたずらに溺れぬよう自分自身の志望をしっかり絞り込んでおく必要があるのです。
( 2007.05.03更新)


         国際文化学研究科・国際文化学部キャリアデザインセンター(CDC)委員長 内田正博


CDCホームページ・トップ: http://web.cla.kobe-u.ac.jp/group/cdc/