多文化共生地域連携部
概要
多文化共生地域連携部では、神戸を中心とした兵庫県との連携を通して、よりよい異文化共存のあり方を指向・提案していきます。神戸は、古くから海外に開かれた地として、多くの外国人を受け入れてきました。こうした歴史的経緯を経て、神戸は、関西地域の中でももっともローカル色の少ないところであるといわれるような都市となりました。これは、とりもなおさず、グローバルな流れ動きを受け入れつつも、自らのローカリズムを強調しすぎることなく併存への道を選択してきた結果といえます。
本研究科にはこれら世界の様々な国・地域から神戸にやってきている人々とのコネクションを持つ教員が多く存在することを踏まえて、神戸、ひいては兵庫県におけるよりよい異文化共存のありかたを、市や県、およびNGO、各国領事館などと連携しながら探索し、提案していくことを目指します。また、地域にどのような異文化連携組織があるのかを調査し、交流を行う中で、セミナーの開催などを通して、地域における異文化共存のあり方について、共同で提案などを行う方策を探ります。そして、多文化共生のあり方を探るため、フィールドワークを踏まえた地域組織との連携をも模索します。現在は、大学の地域連携活動の一環として、多文化共生、異文化理解に関連する兵庫県および兵庫県の外郭団体である(財)ひょうご震災記念21世紀研究機構(HAT神戸 ひとと未来防災館)の活動に協力、共催する活動をおこなっています。
活動
2011年度[New]
以下のプログラムへの協力連携(講師派遣、共催)などを行ないました。
- 兵庫県国際交流協会との連携事業
Oxbridge English Summer Campの実施
学部1・2回生40名がOxford ,Cambridge Universityの英語海外教育実習に参加。
8月8日から8月21日までの平日(土日はfree,企画:8月13日、14日は休み
- 英会話講義:オックスブリッジ学生が講師となり、少人数(10名程度)の英会話授業を実施する。(10日間、1日につき8時間程度)。
なお、英会話のカリキュラム内容やレベル設定は、オックスブリッジ学生が提案するレッスンプランをもとに、各参加団体とオックスブリッジ学生との協議のうえ決定する。
- 国際交流事業:日英学生同士による自主的な交流事業の実施(討論、交流パーティー、小旅行、スポーツ交流、文化交流など)神戸大学の学生実施スタッフが計画。
- 英会話講義:オックスブリッジ学生が講師となり、少人数(10名程度)の英会話授業を実施する。(10日間、1日につき8時間程度)。
- 神戸市定住外国人支援センターとの連携事業:
- 学部生、大学院生が述べ12名外国人児童支援ボランティアに参加。
- 卒論、修論などで地域や諸団体の協力を得るためのサポート。
- 月1回、長田での研究会を共催し、2011年度は8回実施。国際文化学部大学院生および研究員、他大学院生などが出席。
- 南あわじ市との連携事業:
- 修士課程学生のフィールドワーク実習(2011年度は研究生も含め10名参加)。予備調査(日帰り)および本調査3泊4日を実施(8月4日から7日まで)
本年度から調査実習の成果はPhoto Ethnographyの形式で、WEB上で公開し、南あわじの住民および広く社会に公開する。2012年3月公開に向け準備中。 - アジアこども国際映画祭への協力
外務省・南あわじ市主催、文科省、法務省協賛(神戸大学国際文化学部協賛)、日本およびアジア10カ国・地域の小学生~高校生が撮影した映像作品のコンテスト。本年度で5回目。今年から南あわじ市が会場となった。 - 2010年度映画祭作品解説書の執筆、編集
学生33名が(学部生26名、大学院生および留学生(交換留学生含)7名)が解説書執筆。作品の概要説明、作者へのメッセージ、作品の舞台、作品の社会的文化的背景、作品解説を分担執筆。印刷配布部数は3,000部(年内に印刷)。英語版は2012年までに作成、参加国・地域の関係機関に配布。編集は神戸大学異文化研究交流センター。 - 2011年度アジアこども国際映画祭へのボランティア参加(12月3日)
学部生はボランティアで映画祭に参加、海外からの参加者のアテンドや会場案内などのボランティアを行った。学部生、留学生総計27名が参加
*これらの実施打ち合わせのために、多文化共生地域連携部長はアジアこども映画祭実行委員として、南あわじ市での6回の会議に出席。
ベトナムからの参加者をアテンドする
神戸大学ボランティア - 国際交流委員会との連携。交換留学生のshort tripを南あわじ市で実施(10月30日)。淡路人形上類座の協力により、人形使い体験教室などを行った。
- 修士課程学生のフィールドワーク実習(2011年度は研究生も含め10名参加)。予備調査(日帰り)および本調査3泊4日を実施(8月4日から7日まで)
大学院教育改革支援プログラム採択(2007~2009年度)
文部科学省が実施している「大学院教育改革支援プログラム」に、神戸大学大学院国際文化学研究科の教育プログラム「文化情報リテラシーを駆使する専門家の養成」プロジェクトが採択されています。当センターはこのプロジェクトの連携センターとなっております。
「文化情報リテラシーを駆使する専門家の養成」プロジェクトについて
この教育プログラムの目的は、高度な「文化情報リテラシー」を修得させる教育を行うことです。これにより、以下のような人材の養成を目指しています。
- 「文化情報リテラシー」を駆使し得る高度な実務家・文化研究者
- 文化情報リテラシー自体を研究対象とし新しい方法論を開拓する研究者
このプログラムは、2007年に新設された国際文化学研究科のカリキュラムを踏まえた上で、「文化情報リテラシー」の修得に重点を置いた教育プログラムを新たに組み込み、本研究科における人材育成の一層の強化を図るものです。
文化情報リテラシーとは、価値観が多様化し、共同意識が揺らいでいる今日の多元的文化状況において、 流動化し、互いに矛盾する文化情報を読み解く能力のことを指します。
グローバル化と反グローバル化の動きが激突し、媒体のマルチ化が急速に進行しつつある中で、語り・音・映像・動作・表情・臭い・触感などの不定形な情報の持つ重要性が高まっています。
こうした状況に文化研究が実践的に対応しようとするならば、従来の文字資料に依拠した文献研究の枠組みや、フィールドワークによる言語を主とした調査データを分析する手法だけでは、文化そのものの動態を把握することが困難になりつつあります。
このように、今日的でアクチュアルな課題に積極的に取り組もうという文化研究者、新しい方法論や課題を生み出そうというコミュニケーション、情報研究者に必要な能力が、文化情報リテラシーです。
2009年度
以下のプログラムへの協力連携(講師派遣、共催)などを行ないました。
- 兵庫県国際交流協会との連携事業 2009年度オックスブリッジ・英語サマーキャンプの実施。国際文化学部学生40名、英国側学生5名が参加。
- 兵庫県国際交流協会との連携事業 兵庫国際サマースクール(アジア若者塾)に国際文化学部学生2名が参加。インターンシップにも2名が参加。
- 兵庫県国際交流協会主催事業 外国にルーツを持つ子どもたちの交流事業に大学院国際文化学研究科学生4名、国際文化学部学生4名がボランティアとして参加登録
- 南あわじ市主催「わんぱく子ども映画祭」(アジア国際子ども映画祭予選会)に岡田浩樹教授が審査員として参加し、作品の全体講評を行いました。
2008年度
以下のプログラムへの協力連携(講師派遣、共催)などを行ないました。
- 2008年度オックスブリッジ・英語サマーキャンプ(国際文化学部学部生から多数参加)
以下のプログラムへの協力連携(講師派遣、共催)などを行ないました。
- 2008年度オックスブリッジ・英語サマーキャンプ(国際文化学部学部生から多数参加)
2007年度
以下のプログラムへの協力連携(講師派遣、共催)などを行ないました。
- 2007年度オックスブリッジ・英語サマーキャンプ(国際文化学部学部生から多数参加)
- 21世紀文明研究セミナー
- 21世紀文明研究シンポジウム
2006年度
以下のプログラムへの協力連携(講師派遣、共催)などを行ないました。
- 国際シンポジウム「平和の技術(人間の安全保障、多文化共生)」
- 21世紀文明研究セミナー
- 大学連携「ひょうご講座」における「多文化共生と在日外国人」コース
- 兵庫県国際サマースクール「アジア若者塾」における「多文化共生コース」
関連プロジェクト一覧
2009年度
- 長田区アジア系定住外国人ライフストーリー調査(2)
(多文化共生地域連携部プロジェクト/代表者 岡田浩樹)
2008年度
- 長田区アジア系定住外国人ライフストーリー調査
(多文化共生地域連携部プロジェクト/代表者 岡田浩樹)
2007年度
- 多文化共生型の新たな市民社会像の構築 ――ラテンアメリカからの日系人を中心とするニューカマーの移住者たちと地域社会――
(地域連携部多文化共生部門プロジェクト/代表者 細谷広美)
2006年度
- フィールドワークに基づく異文化理解と地域連携教育の推進 ――神戸周辺の在日外国人と地域社会についての実態調査を中心として――
(地域連携部多文化共生部門プロジェクト/代表者 岡田浩樹)
関連リンク
文部科学省 大学院教育改革支援プログラム 「文化情報リテラシーを駆使する専門家の養成」 |
文部科学省が実施している「大学院教育改革支援プログラム」に採択されたプロジェクト。当センターはこのプロジェクトの連携センターとなっております。(2009年3月をもってプログラムは終了致しました。) |