新しい「神話的物語」の創生と日本ポップカルチャー
代表者
- 植 朗子(神戸大学国際文化学研究科・協力研究員)
分担者
- 清川 祥恵(神戸大学国際文化学研究科・ 連携フェロー/佛教大学文学部・講師)
プロジェクトの目的
このプロジェクトでは、日本の漫画作品とそこから派生した映像・舞台芸術(アニメ、映画、舞台、ドラマ)などの多様なポップカルチャーを研究対象とする。そして、これらの諸作品における、〈新しい「神話的物語」の創生〉の動きについて明らかにする。
ステイホームの必要性から、エンターテイメントの需要にも変化がおとずれた。日本でおきた『鬼滅の刃』ブームによって、原作掲載誌『週刊少年ジャンプ』は、ふだん漫画を読まないような人たちを含め、多くの世代の読者層を新たに獲得した。それにともなって、この作品は「子ども向け」の枠組みにとどまらない、「ヒーローと自己犠牲」「死生観」「捨て子の問題」「戦う女性キャラクターをめぐるジェンダーの問題」など、さまざまな切り口で論じられている。
本プロジェクトでは、2020年・2021年に大きく転換したポップカルチャーにまつわる、作品のグローバル化、多様性・多層性について調査し、新しい「神話的物語」の創生と日本ポップカルチャーについて研究を進める。