映像におけるタブーと美の相克:暴力・モード・性

 

代表者

    • 楯岡 求美

分担者

    • 朝倉 三枝
    • 石田 圭子
    • 板倉 史明
    • 福岡 麻子
    • 西谷 拓哉

概要

グローバル化の問題は、とりわけ美的観念と倫理観の画一化、または押し付けという形をとりやすい。この問題を考える手がかりとして映画を取り上 げ、分析を行う。映画は、誕生以来、1世紀以上、自由を求めるプロテストの武器ともなり、思考を統制するプロパガンダの手段ともなり、人間の想像力と社会 統制が美的・倫理的に直接的にせめぎあう場となってきたからである。複数の専門地域・分野の研究者が合議によって作品分析を行うこと、また、共通テーマを 設定して異なる地域の作品を比較することによって、新たな映像の読解アプローチを提起することを目的とする。
異文化比較に注目する際、研究の端緒として、本年度は暴力の極限的現象としての「戦争」、ローカルなものとグローバルなもののせめぎあう「モー ド」のなかで視覚的に表現される「ファッション」、極私的なものながら、映画の題材としては社会性が強く問われる「性」表現にフォーカスを当てる。他のテーマについては可能であれば、次年度以降に発展的に継続する形で扱いたいと考えている。