人間の好ましさ(like)と要求(want)の違いに関する認知・経済・情報科学による国際的アプローチ
代表者
- 松本 絵理子
分担者
- 林 良子
- 西田 健志
- 村尾 元
- 川島 朋也(博士後期課程)
- *外部よりMatheiu Lajante (レンヌ第一大学経済学部准教授)を招聘予定
概要
このプロジェクトの目的は、感性情報の認知と行動選択に関わる学際的・国際共同研究を立ち上げるところにある。人間の対象認知過程には、対象の持つ意味、カテゴリ(属性)、目的等の判断に加え、対象に対する感性的価値判断(美しいー醜い、重厚―軽薄など)や、欲求(対象を買いたい、食べたい)等の内的情動プロセスが付随する。しかしこれまでの認知心理学研究では、感性情報よりも意味・カテゴリ等の判断過程に研究的重きが置かれてきたきらいがある。本プロジェクトでは、対象に対する感性情報認知の中でも特に対象に対する”好ましさ”(like)とその対象に対する欲求(want)との関連について、神経活動の記録と心理行動計測、それらの情報解析と特徴の分析などを組み合わせ学際的なアプローチを通じて検討を行う。またレンヌ大学経済学部のラジャント准教授との共同研究により、感性情報の認知に関わる文化的背景による影響の有無や経済行動への影響について検討し、普遍的な感性価値判断とはどのようなものかを模索する。