記憶のマテリアリズム
:「モノ」、移動/移民、ナラティヴの領域横断的研究
代表者
- 小笠原博毅(神戸大学国際文化学研究科・教授)
分担者
- 井上弘貴(神戸大学国際文化学研究科・准教授)
- 辛島理人(神戸大学国際文化学研究科・准教授)
- Gianluca Gatta( 神戸大学国際連携推進機構国際教育総合センター/国際文化学研究科准教授)
- 栢木清吾(神戸大学国際文化学研究科・学術研究員)
- 小林瑠音(神戸大学国際文化学研究科・学術研究員)
- 南郷晃子(神戸大学国際文化学研究科・学術研究員)
- 黄柏瀧(神戸大学国際文化学研究科博士後期課程在籍)
- 余玟欣(神戸大学国際文化学研究科博士後期課程在籍)
協力者
- Gracia Imberton Deneke (メキシコ・チアパス自治大学先住民研究所教授)
- Jose Luis Escalona(メキシコ社会人類学高等調査研究院教授)
- 鋤柄史子(メキシコ・チアパス自治大学先住民研究所修士課程修了)
- 清川祥恵(神戸大学国際文化学研究推進センター協力研究員)
- 中谷文美(岡山大学社会文化研究科教授)
プロジェクトの目的
近年社会/人文科学の領域で「モノ」への関心が再び高まりつつある。それは一方で形而上学的には従来の唯物論を批判的に乗り越えようとするオブジェクト指向存在論(グレアム・ハーマン)に、他方でより実証的には記録された文書や文字ではなく「モノ」からナラティヴを構築しようとする立場に代表されるだろう。本プロジェクトは前者の潮流を念頭に置きつつも、より具体的な「モノ」によって人間の移動の記憶がどのように語られるかを、社会学、カルチュラル・スタディーズ、人類学、政治学、経済史を横断しながら、プロジェクト参加者の専門とする様々なフィールドの事例を集約し、多角的な実証研究の構築を目指す。また本プロジェクトは、PROMISと学術交流協定を締結したメキシコ国立チアパス自治大学先住民研究所との実質的な共同研究の始まりでもあり、「モノ」と記憶のナラティヴに関する今後の長期的な研究の出発点として位置づけられる。