コミュニティ創生運動における「文化活動」の役割 

 日韓英仏における事例研究

 

代表者

    • 田 恩伊(学術推進研究員)

分担者

    • 黒川 伊織(協力研究員)
    • 沼田 里衣(協力研究員)
    • 松井 真之介(協力研究員)

 

概要

ますます加速するグローバル化の下で社会が大きく揺れ動く中、それに反応する多様な共同体的結合とその実践が現在大きく注目されている。こうした 結合の形態は、「オルタナティヴでユートピア的共同体から、伝統的な村落や産業都市の地域社会、国境を越えるディアスポラやヴァーチャルコミュニティに至 るまで」様々な展開を見せている。本プロジェクトは、日韓英仏をフィールドとする若手研究者4人の共同研究により、コミュニティ等現代の新しい結合形態の 様々な反応に着目し、人文社会学の学際的・融合的領域の一端を構築しようとする新しい試みである。特にコミュニティ創生における「文化・文化活動」に注目 し、日韓英仏それぞれの文化圏で展開されているコミュニティベースの文化活動が、消費や個人志向に偏った現代文化の「閉じ」の領域から、市民的公共性に向 かう「開き」と「アクセシビリティ」の領域をいかに構築していくのか、その具体的なプロセスを明らかにする。そして、ローカルな視座に限られて個別に行わ れてきたコミュニティ研究に、グローバルで普遍的な文化的視座を新しく提示し、障害者やマイノリティを包摂する多文化共生などの「よりよい社会」のあり方 に学術面から貢献することを目的とする。