女性のアクティベーションとケイパビリティに関する研究

 ―生活困窮予備軍の若年女性の社会的包摂のあり方とその課題―

 

代表者

分担者

    • 大村 和正

概要

 本研究プロジェクトは、若年者(概ね20~34歳ないし39歳)の自律と就労において、潜在能力の開発と社会的な投資の必要性が高まっていること を受けて、これまでの施策展開において、自律と就労に向けた支援が縦割りで行われ、包括的な支援が行われてこなかった現状や、施策の対象として、若年者が 男女一体で捉えられてきた現状を批判的に捉え、主に、若年女性の自律や就労にみられる特性を踏まえた上で、社会や労働市場への参加が困難な、生活困窮予備 軍になる可能性のある若年女性の、自律と就労の実現に向けた包括的な支援のあり方について検討する。同時に、上記の問題意識の法的な背景となる、生活困窮 者自立支援法(2015年4月施行)制定の先駆けとなった先進的な自治体の事例に基づき、施策の包括性、ガバナンス、社会的排除・包摂への適用可能性、親 密圏の再構成の観点から、現状の進展や検討の状況を検証し、社会的企業などのサードセクターの役割と行政機関との協働型ガバナンスの観点を踏まえた上で、 包括的な支援の可能性と今後の課題について考察する。