「『異文化誤解』のメディア表象論」第1回研究会

アートで境界を踏みこえる
何かを達成するために必要なたくさんの失敗のひとつとしての芸術的実践ー

 

日時 

2015年7月2日(木) 15:00~17:00
 

場所

神戸大学国際文化学部 A棟4階 中会議室
(JR六甲道から神戸市バス16系統「六甲ケーブル下」行きにのり、「神大国際文化学部前」下車
 

報告者

山本浩貴(ロンドン芸術大学CCW大学院博士課程)
 
一橋大学社会学部卒。ロンドン芸術大学チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ修士課程(MA in FineArt)修了。現在、ロンドン芸術大学CCW 大学院博士課程(PhD)に在籍。ロンドン芸術大学トランスナショナル・アート研究所(TrAIN)博士研究員。平成27年度ポーラ美術振興財団在外研修員。2015年度公益財団法人ロータリー日本財団奨学生。
 

司会

栢木清吾(神戸大学国際文化学研究推進センター協力研究員)
 

報告概要

 近年、現代アートの一分野として、政治社会的な問題に視覚芸術を通じてアプローチを試みる「ソーシャリー・エンゲイジド・アート」が注目を集めているように思われる。研究者やアーティスト、キュレーターなどさまざまな人びとが「公共性」・「敵対」・「情動」といった概念から、「芸術と社会」について活発な議論を行っている。今回はそうした抽象的な議論からはすこし距離を置いて、具体的な事例を取り上げながら「なぜアートか?」を考えたい。
 報告者の山本浩貴氏は、現在、京都芸術センターのアーティスト・イン・レジデンス・プログラムで京都市内に滞在しながら2 つのプロジェクトを行っている。ひとつは「Migration (移動、移住)」をテーマにしたプロジェクトで、もうひとつは京都の崇仁地区でのプロジェクトである。両者に共通するテーマは、世界の複雑性を限定された概念のなかに閉じ込め、異なる領域にいる人びとのあいだの対話を阻害するような、空間/時間的な境界やカテゴリーをアートは(一時的であれ)越境できるかというものだ。山本氏には、京都でのプロジェクトを中心にご報告いただき、社会的な問題に介入する現代アートの可能性と課題について、参加者とともに議論できればと考えている。
 

問い合わせ先:栢木清吾 kaya[あと]msd.biglobe.ne.jp
※[あと]を@に変えて下さい。