「神話研究史における近代『神話学』の特性の解明」講演会
「神話研究史における近代『神話学』の特性の解明」プロジェクト第2回研究会
日時
2015年2月28日(土)15:00-17:00
場所
神戸大学国際文化学研究科 E棟4階 学術交流ルーム(E410)
趣旨
日本の近代移行期における〈神話〉を考察する上で、天皇は不可避な存在である。1853年のペリー来航以後、激動する国際情勢の波に巻き込まれる形で、日本社会は未曾有の混乱期を迎える。開国と攘夷が国論を二分し、両者が鋭く対立する状況の下、政治的求心力は徳川幕府から朝廷へ急速に移行していく。 そんな時、朝廷社会では後醍醐天皇への関心が高まりを見せる。前近代では「武家に敗れて朝廷の権威をおとしめた悪徳の天皇」と酷評された後醍醐。しかし攘夷が叫ばれる幕末期に、彼が持つ「天皇親征」の要素に注目が集まり、歴史的評価が転換する空気が醸成されるなか、彼の陵墓が鳴り動く怪異事件が発生する。この事件を後醍醐天皇にまつわる〈神話〉と捉え、幕末社会が彼の〈神話〉をどのように解釈し、またいかに作用したのかを検討する本講演を介して、天皇の〈神話〉が果たした社会的機能について考えてみたい。
講演
戸田靖久 氏(大阪産業大学 非常勤講師)
「後醍醐天皇陵はなぜ鳴り動いたのか-天皇〈神話〉の再解釈と幕末社会」
司会・コメント
南郷晃子(神戸大学国際文化学研究推進センター協力研究員)
研究プロジェクトの趣旨は、下記のページをご覧ください。
神話研究史における近代「神話学」の特性の解明
(メンバー:植朗子、清川祥恵、南郷晃子、潘寧、馬場綾香〈博士後期課程〉 )
お問い合わせ先:
南郷晃子 kokonango[at]gmail.com
※[at]をアットマークに変えてください。