卒業生からのメッセージ
自由な学びが将来につながる
上原郁人さん
(2016年卒、丸紅勤務)
私はコーヒーを商材として扱っていますが、まだ入社して間もないため、現時点での主な業務は産地からコーヒー豆を輸入するという船積みの基本業務です。経験を重ねていくにつれて客先への商品提案、産地開発など商流の川上から川下まで関わることができるので、大変ではありますが本当にやりがいのある仕事だと思います。
コーヒーの「味」にも詳しくなくてはなりません。品質管理のために毎日カッピングと呼ばれるコーヒーの品質チェックを行うのですが、現在そのカッピングについて勉強中です。まだまだ修行中ですが、実際に商材について学び、その道のプロとして必要な仕事を覚えていくことに手応えを感じています。私はまだ未経験ですが、実際に産地を訪れ、原地で品質指導、産地開発等を行うこともあるなど、商社のトレーディングビジネスは面白いです。
そもそも私が総合商社で食品を扱いたいと思うようになったのは、学生時代に国際文化学部でグローバル・フードシステムについて学んでいたからです。国文には自分の興味のある分野を突き詰めて学習できる学風と環境があります。私自身も食の問題について自由に学び、幸いにもそれに関わる仕事をすることができています。
また、国際文化学部はその名の通りグローバルな学部であり、仲間の多くが交換留学やワーキングホリデーといった形で海外生活を経験しています。私も1年間休学して、中米のコスタリカでボランティア活動を行いました。国文で培った自由かつグローバルに学ぶ精神を活かして、現在の仕事に取り組んでいます。
後輩の皆さん、国際文化学部でぜひ自由に学んでください。それが必ず自分の糧になり、将来に繋がるはずです。
国文での学びに支えられて
上野弘樹さん
(2016年卒、大阪府庁勤務)
次々にやってくる申告書類。かかってくる電話。効率性を重視せよとのお達しのもと、なけなしの頭脳をフル回転させて働く毎日。出てくるのは愚痴と文句ばかりかと思いきや、私がいつも感じるのは「おかげさまで、生きている」ということです。そんな社会人1年目の「新採くん」の話を少しだけ。
現在、私は大阪府庁の職員として税に関わる仕事をしています。主な業務は申告書(確定申告など)の処理業務や作成指導です。税理士の方とも頻繁にやり取りをするのである程度の専門性が要求されますし、正確かつ効率的な対処が求められるだけに、その難しさと責任の重さを日々痛感しています。
だからこそ、適切な書類管理が不可欠。最近、ようやく管理方法を確立できてきましたが、その基礎となったのは、大学時代に学んだデータベースの考え方でした。データの参照性や検索コストの概念が、思いのほか今の仕事に役立っています。政治や他文化(特に中国) に対する理解力など、大学時代の学びが繋がってくることもしばしばです。
職場の先輩方に助けられていることは言わずもがなですが、大学で学んだことに支えられて今の仕事や生活があると、本当にしみじみ思います。「学びはどこで繋がるか分からぬもの」とよく言いますが、本当に言葉通りです。「学」は「繋がる」、「繋げられる」と実感した身だからこそ、大学で学べる環境が恋しい今日この頃。大学生活を懐かしみつつ、今日も仕事に行ってきます。
頑張りな大学生活を
藤岡千裕さん
(2016年卒、ニコン勤務)
私は、海外へ出張したり、駐在したりする社員の手続きを行う部署で働いています。ヒトの動きを見ながら、会社と海外との関わりを学ぶ楽しい毎日です。海外における滞在経験の豊富な先輩方も多く、どこか国際文化学部に似た雰囲気のある職場です。
私は国際文化学部での4年間をとても欲張って過ごしました。交換留学や語学留学、英語科教員免許の取得など、やりたかったこと全てにチャレンジさせていただきました。幅広い興味を抱かせてくれる授業や幼い頃より憧れていた海外での生活など、夢中になって取り組みました。タイトなスケジュールの時期もありましたが、何事も柔軟に対応してくださった先生がたや、いつも応援してくれる友達のおかげで多くのことを達成できました。こうした大学生活が、今のわたしの自信に繋がっています。
幸運なことに、現在の職場では国際文化学部で学んだ知識や留学経験を直接業務に活かせることもあります。しかしそれ以上に、大学時代に培った好奇心をもって様々なことにチャレンジする姿勢こそが、これから働く上で大切だと感じています。在学生のみなさんも、これからの大学生活を力いっぱい駆け抜けてくだい。