15の多様な専門コース

グローバル文化専攻・外国語教育系 外国語教育コンテンツ論コース

最終更新日 2020年7月14日

コースの紹介

 外国語教育コンテンツ論コースでは、新時代の外国語教育の創造に主体的に参画できる人材育成を目指し、外国語教育の内容・方法・展開に関わる研究を総合的に行っています。本コースでは、言語学(コーパス言語学・認知言語学・語用論・音声学・文法学)と教育学(授業論・指導法・教育工学)の学問的基盤をふまえつつ、特に、教育現場での実践的展開を見据えた研究に精力的に取り組んでいます。本コースにおいて、外国語教育を取り巻く諸問題に多面的にアプローチする能力を付けた修了生は、国内外の教育機関等で活躍しています。本コースでは、学部時代の専門にかかわらず、外国語教育を通して社会のグローバル化に貢献しようとする意気込みにあふれた学生の受験を歓迎します。

コース公式ブログ

 
進路実績

(前期課程) 武庫川女子大学附属中学校・高等学校非常勤講師、金沢大学非常勤講師、神戸大学附属中等教育学校教諭、兵庫県立高校教諭(2)、滋賀県立高校教諭、神戸女学院中高等部教諭、沖縄県立高校講師、西大和学園中高講師、尼崎市立中学校教諭、神戸市立中学校教諭、(株)矢崎産業、(株)SONY Computer Entertainment, Taiwan、(株)三菱電機、(株)白鳩(インターネット通販)、(株)日立ソリューション、(株)富士通、他。

(後期課程) 近畿大学准教授、環太平洋大学教授、大阪大学准教授、広島国際大学専任講師、福井大学助教、関西外国語大学(非)、関西大学(非)、流通科学大学(非)、中南財経政法大学講師、山東科技大学講師、西安理工大学講師 他

在籍学生数

(前期課程) 8名

(後期課程) 7名

研究科の中でも学生数の多いコースの1つです。助け合い、競い合って学べる環境が用意されています。

論文テーマ例

(前期課程) 
英語系:「シャドーイング・リピーティングが日本人英語学習者の音声に与える影響-ピッチ幅・核配置に着目して-」 

日本語系:「母音に先行する撥音の弱化について̶日本語母語話者の生成と知覚̶」「書き言葉コーパス・話し言葉コーパス・母語話者コーパス・非母語話者コーパスの四元分析に基づく日本語基本オノマトペの検討」

(後期課程) 
 「現代日本語におけるオノマトペの用例解明と中国人日本語学習者のためのオノマトペ指導に対する提言 コーパス言語学の教育的応用の可能性をめぐって」「中国語非軽声2音節語の音響的特徴」「幼児英語教育における教室内会話の分析」

所属教員の紹介

石川 慎一郎 教授 外国語教育内容論特殊講義II ほか
応用言語学の観点から、コーパス(大規模テキストデータベース)を使った英語・日本語の言語分析・教材分析・教材開発・語彙習得などを主として研究しています。あわせて、語彙処理の心理的機制や、小中高大での言語教育のカリキュラム設計、教授法などにも関心を持っています。科学的な視点から言語や教育の問題を考えてみたい学生を歓迎します。

柏木 治美 教授 外国語教育工学論特殊講義ほか
情報通信技術の学習環境への応用に関する研究を行っています。最近は、3DのCGキャラクタを取り入れ,ユーザとCGキャラクタとの双方向性・対話性を実現するシステムの検討を行い,学習や学習意欲の継続との関係を探りたいと考えています。新しい技術を取り入れた学習環境の開発研究に興味を持つ学生を歓迎します。

木原 恵美子 准教授 外国語教授学習論特殊講義ほか
認知文法の観点から英語の文法現象の記述を行いながら、文法の学習メカニズムの分析や教授法の開発に関する研究も行っています。特に、「構文」という概念を用いて、英語母語話者や英語学習者が使用する構文を分析することによって、認知文法や構文文法の実用性と限界を検証しています。文法の分析や記述に興味がある学生を歓迎します。

Tim Greer 教授 第二言語運用論特殊講義ほか
言語表現とそれを用いる人との関係に関心を持っています。会話分析を始めとし、質的調査方法を使用し、第二言語語用論(L2 Pragmatics)を専門にしています。二ヶ国語で行う会話、オーラル英語能力試験での会話、日常会話など様々な場面で「言葉を使った社会的行為」を研究しています。また、言語教育、教材分析、アイデンティティ構成、バイリンガリズム、などの研究も行っています。

朱 春躍 教授 言語対照応用論特殊講義II ほか
言語音声を生理学的、物理的、心理的諸側面から研究し、外国語の発音をいかに効率よく教えるかを検討しています。調音的にはMRI 動画の分析、音響的には音声のスペクトルやピッチ等の分析をしています。言語音声や外国語の発音・発音指導に興味を持つ学生を歓迎します。

大和 知史 教授 外国語教育内容論特殊講義I ほか
英語教育の中でも、英語発音指導(特にイントネーションなどのプロソディ)を主な研究テーマとし、学習者の英語音声の使用実態の把握、指導への応用などを主に研究しています。また、語用論的能力育成のための指導に関連した理論的背景の精繊化や指導法にも関心があります。

 

所属学生からのメッセージ

Amar Cheikhnaさん(博士後期課程2年)
マレーシア・プトラ大学応用言語学修士号取得。
研究テーマは “Some Interactional practices Teachers Use 
to Pursue a Response from Students in EFL Classrooms“

★メッセージ
 I graduated from University Putra Malaysia with M.A in applied linguistics and after that I started my career as an English professor. Now here in Japan I am working to develop my research skills and to further my knowledge in applied linguistics.
 I am working on my PhD in Conversation Analysis under the supervision of Dr. Tim Greer. I am researching teacher’s practices in EFL classrooms in Japanese universities. The focus is on how EFL teachers pursue missing responses from students in EFL classrooms.
 I have found the PhD program at Kobe University has enhanced my knowledge of the field, and has also provided a great environment for conducting academic research. Being a member of the doctoral program here at Kobe University has given me a chance to be part of an excellent group of researchers.

 

石田 麻衣子さん(博士前期課程2年)
甲子園大学人間文化学部心理学科臨床心理学コース卒業。
研究テーマ:「小学校英語教育のための語彙選定」

★メッセージ
 私は小学校において外国語(英語)の専科教員として勤務をしていますが,指導には自身の外国語(英語)教育に関する経験に頼るところが大きいため,子どもにとってどのような語彙を提示することが適切であるのか,またどのような教材開発を行うことがスムーズな小中連携に資するのか等について学術的な拠り所がない状態が長く続いていました。小学校において教科としての「英語」が導入されることが決まる以前から,英語教育,特に英語の初学者に対する教育の専門性を高める必要があると感じていました。そのような中,幸いにも本学へ入学する機会をいただくことができました。現在は主に小学校英語教育における語彙選定について研究を進めています。これまで英語において語彙の選定に関わる研究は数多く実施されてきましたが,小学校英語科における語彙研究はまだ始まったばかりと言えます。自身の研究の成果が将来の子ども英語教育に直結する最先端の研究となるのではないかと考えると,研究に広がりがあり,とても有意義に感じられます。
 本コースでは,応用言語学の基礎からコーパス言語学,音声学,統計学等,幅広い分野において深く学ぶこができます。また,所属研究室において指導教員から直接指導を受けるゼミでは,自分で進めている研究に対して専門性に富んだ指導を納得がいくまで受けることができます。さらに,毎月コースに在籍する学生及び教員が参加する集団指導では,専門の異なる先生方より丁寧な指導を受けることができます。ゼミと集団指導での経験は,学外で開催される研究会や学会での発表,学術誌へ論文を投稿する際等に活かすことができます。本コースは,自分が興味関心の高い分野に関する研究を進める際に専門性の高い指導を受け,その研究の成果を学外に広く発信していきたいと望む方に最適であると言えます。

 

 

修了学生からのメッセージ

張 晶鑫さん (2019 年度博士後期課程修了)

中国・武漢大学大学院日本語学研究科博士前期課程を経て,本学国際文化学研究科博士後期課程修了。
研究領域:日本語学・日本語教育学・コーパス言語学。
日本学術振興会より「第10 回育志賞」を受賞(2020 年2 月)。
2020 年4 月より,日本学術振興会外国人特別研究員として神戸大学において研究を継続中。

★メッセージ
 私は日本語研究者になることを目指し,本コースに入学しました。博士論文では,中国人日本語学習者にとって習得が難しいとされるオノマトペに注目し,多元的コーパス(電子化された言語資料の集成体)を用いた客観的な言語調査を行うことで,(1)どのオノマトペをどこまで教えるべきか,(2)学習者はオノマトペについてどのような問題を抱えているか,(3)その問題を解決するためにオノマトペをどう教えるべきか,という諸点の解明を目指しました。博士論文を完成させることができたのは指導教員をはじめ,本コースの先生方の支えのおかげです。まず,週1回のゼミでは,指導教員から丁寧かつ熱心な指導をいただきました。コーパス言語学をはじめ,言語研究・日本語学研究の面白さを知ることができ,さらにいただいたアドバイスに基づいて研究が大きく進みました。また,年5回程度の集団指導では,ゼミで報告した内容をよりまとまった形で発表することができ,様々な専門分野の先生方から助言をいただきました。これらの段階的な指導により,研究が確実に捗ることができ,学外での学会発表や論文投稿につなぐことができました。結果として,博士論文の執筆はスムーズに進めることができました。このほか,研究室の雰囲気がよく,異なる国籍を持つ院生同士がお互いに助け合い,お互いに刺激を与えあう環境で楽しく研究生活を送ることができました。今後も本コースで学んだことを活かして言語研究生活や教育生活を楽しんでいきたいと思います。本コースは,外国語教育に関する研究を体系的に深めたい方に最適なコースだと思います。

 

松本 悠さん(2019年度博士前期課程修了)

研究テーマ:「シャドーイング・リピーティングが日本人英語学習者の音声に与える影響 ~ピッチ幅・核配置に着目して~」

★メッセージ
 私は学部生の頃、海外に滞在した経験から「英語」に興味を持ちました。帰国後、自分なりに言語学習法について学んでいましたが、もっと学術的に英語学習法の効果や、日本人英語学習者をとりまく学習環境の実状について理解を深めたいと本コースに入学しました。
 大学院では、日本人英語学習者を対象に、シャドーイング・リピーティングという二つの学習法の効果について調査を行いました。先行研究であまり触れられてこなかった、トレーニングの途中経過や、核配置といった観点を加えることで、これまでとは違った視点で二つの学習法への理解を深めることができました。
 本コースは、言語教育分野に関する視野を広げ、かつ自身の専門性を高めていきたい方には最適なコースだと思います。コースには、コーパス言語学・音声学・会話分析といった言語教育に関連する、様々な分野に精通した先生方がおられます。自身の研究進捗をコース内の先生や院生に発表する集団指導では、色々な領域から幅広いアドバイスが得られ、自身の研究内容をより深化させることができます。また、他の院生の発表を聞き、刺激を受けることで研究へのモチベーションをお互いに高めあえることも、本コースの大きな特徴です。
 私は、このコースで指導を受けたことで、「物事を多角的に捉える力」を身につけることができたと感じています。研究に行き詰った際も、様々な方面から考えを巡らすことで、少しずつ前に進むことができました。就職先でも、ここで身につけた広い視野を活かしながら、頑張りたいと思います。

 

 

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英語以外の外国語教育を学ぶことはできますか?

本コースでは、英語・日本語・中国語・ドイツ語の研究指導も行っており、所属学生にもこれらの諸言語を専攻している方がいます。多言語の視点から外国語教育を考えるのが本コースの特徴です。

英語教員免許を取得できますか?

学部時代に一種免許状を取得している場合は、博士前期課程で指定された科目の単位を取得することによって専修免許状を取得することができます。また、一種免許状を取得していない場合は、大学院に在籍しながら学部科目を並行履修して、教員免許(一種免許状)取得に必要な科目の単位を一定数の範囲で補うことが可能です。

学部時代の専門が語学や教育学ではないのですが、本コースで研究していけるでしょうか?

これまでに在籍していた院生の学部時代の専門は、言語学・言語教育学のみならず、文学・法学・経済学などさまざまです。語学力と語学教育への熱意があれば、大学院において新たに外国語教育の研究を始めることも十分に可能です。本コースでは、導入的な講義を体系的に開講しているので、これらの履修により、2年間で修士レベルの知識や分析スキルを身につけ、さらに、後期課程で研究を深めることができます。

留学経験者は多いのでしょうか?

これまでの在籍者は、米国、ドイツ、豪州などで留学を経験していました。韓国で実地調査を行った学生もいました。院生が留学しても、指導教員とメールなどで頻繁に連絡をとりあうため、きめ細やかな指導とサポート体制が整っています。在籍者のなかには留学生もおり、国際色豊かなコースです。

修了後の進路状況はどうですか?

教育職への就職が多くなっています。前期課程修了者は、全国の公私立の高校・中学校の英語教諭として活躍しており、後期課程修了者は国公私立大学講師などに就職しています。この他にも、民間企業の海外部門で活躍する修了生もいます。また、高校や大学で教員として勤務しながら本コースで研究活動に取り組んでいる学生もいます。

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