15の多様な専門コース

文化相関・地域文化系 ヨーロッパ・アメリカ文化論コース

最終更新日 2015年9月11日

コースの紹介

ヨロアメ教員勢揃い2015 ヨーロッパ・アメリカ文化論コースでは、近代以降、世界の政治・経済・文化などで中心的な役割を果たしてきたヨーロッパとアメリカの社会と文化について、多様な角度から総合的に教育・研究します。これらの地域で発展した文化は世界へと広まりましたが、現在、批判的に再検討されていることは周知の通りです。それに加えて、最近では、欧米の中にありながら近代成立の過程で周縁にあった社会と文化に関する研究も進展してきています。このコースでは、以上のような成果を踏まえて、現代の我々の生活と意識に深く根付いているように見える欧米的な思考や価値観を再検討し、その21世紀における意義を探っていきます。歴史・言語・宗教・思想・文学・芸術・社会制度など、幅広い分野にわたって具体的な考察を積み重ねることで、いまだ知られざるヨーロッパやアメリカの深奥に迫りたいと思います。

進路実績

(前期課程)クボタ、東洋学園教諭、富永貿易、有限会社「かずきれいこ」、エクスコムグローバル株式会社、中国航空工業集団、神戸大学大学院後期課程進学、他

(後期課程)神戸大学非常勤講師、神戸松蔭女子学院大学非常勤講師、大和大学非常勤講師、神戸大学大学院国際文化学研究科異文化研究交流センター(IRec)協力研究員

在籍学生数

前期課程 1年2名(内キャリアアップ型2名) 2年5名(内キャリアアップ型4名)

後期課程 1年1名 2年1名 3年2名

論文テーマ例 グリム兄弟『ドイツ伝説集」、ウィリアム・モリス研究、『ハリー・ポッター』に見るヴィクトリア文化の受容、現代フランスのファッション、チェコロマ文学・バロック研究、アメリカイタリア移民、ブロンテの自然観、I Love Lucyにおける視覚的ギャグの分析、ポルトガルにおけるミランダ語の成立、戦間期アメリカ合衆国における平和主義、孤立主義、ポピュリズム、他
所属教員の紹介

青島 陽子 講師 スラヴ社会文化論特殊講義ほか
ロシア・東欧の近代史を専門としています。とくに、前近代に多民族・他宗教の社会が共存した当地域において、社会の近代化に付随して、ナショナリズムや「民族」の衝突がどう生じたのかに関心をもっています。

石塚 裕子 教授 イギリス市民文化論特殊講義ほか
ヴィクトリア朝のイギリス文化・社会と文学を中心に研究しています。文学ではディケンズやギャスケル、ギッシングなどの小説作品に興味があり、またたとえば、社会問題、王室、余暇、教育、ジェンダー、絵画など当時の一般大衆の関心となった文化・社会を多角的に検討します。

井上 弘貴 准教授 アメリカ多民族社会形成論特殊講義ほか
政治学をベースにしながら、19世紀末から20世紀のアメリカ合衆国における知識人たちやデモクラシーの歴史を中心に、アメリカ研究をしています。

小澤 卓也 准教授 ラテン・アメリカ文化交流論特殊講義ほか
ラテンアメリカ、とりわけ中央アメリカの近現代史が専門です。最近はグローバルな歴史的視点に立ちながら、中米社会を大きく規定している民族問題や輸出作物生産文化の研究を進めています。

坂本 千代 教授 フランス文化表象論特殊講義ほか
専門はフランス文化学、特にフランスの女性作家とその作品に興味があります。19世紀の女性作家ジョルジュ・サンドやマリー・ダグー、ロマン主義、ジャンヌ・ダルク等について研究しています。授業ではもっと幅広く、ヨーロッパの女性の歴史や表象の問題を取り上げたいと考えています。

西谷 拓哉 教授 アメリカ言語映像文化論特殊講義ほか
文学と映画を中心として、アメリカ合衆国の多元的な文化状況や表現の独自性などについて研究しています。専門は19世紀中葉のアメリカン・ルネサンス期の文学ですが、小説の映画化という観点から両者のナラティブとしての特徴を比較することにも関心を持っています。

野谷 啓二 教授 イギリス宗教文化論特殊講義ほか
イギリスとアメリカの文化・文学とキリスト教の関係について研究しています。宗教が文化の形成にどのように関わっているか、個人と文化のアイデンティティ構成要素としての宗教に関心があります。

 

所属学生からのメッセージ

王 美力さん(博士前期課程2年・キャリアアップ型プログラム)

中国・湖北師範学院外国語学院卒業。
研究テーマは「道化役者から見るカフカのアイデンティティ」

ヨロアメ王美力さん★メッセージ
 大学院で私は主にカフカの文学作品を中心に研究しています。ところで、人は「道化役者」についてどういうイメージを持っているでしょうか?おそらく、面白い、悲しいあるいは怖いというイメージを持っているのではないでしょうか。つまりそれは、道化役者が「鏡」のような正反対の二面性を持っているということです。カフカの作品に登場する「道化性」を持つ人物たちにも、同じくそうした「二面性」があると私は考え、それを手がかりにカフカの多重アイデンティティが作品の中にどのように反映されているのかを研究しています。ヨーロッパ・アメリカ文化論コースでは、専門分野の異なる幅広い学生と交流ができます。私は留学生として進学を選択したことにより、大学院で先生方のご指導のもとで様々な知識を得ることができ、充実した日々を過ごしています。

秋田 真吾さん(博士後期課程3年)

中央大学文学部史学科西洋史学専攻卒業。神戸大学国際文化学研究科博士前期課程修了。
研究テーマは「アメリカのインテレクュアル・ヒストリー」。

★メッセージ
 民主主義とは熟議なき多数決のことなのか?世論とは何か?そんな問いに導かれ、私はアメリカ合衆国の政治思想史を専攻しています。アメリカ合衆国は、ヨーロッパや中南米などと相互に影響を与えあっています。また政治思想という分野を扱う上で、文学や文化、宗教という視点は欠かせません。つまり、アメリカ合衆国のみを学んだのでは、アメリカ合衆国を学んだことにはならないのです。このことは、他の専門分野にもあてはまることでしょう。さまざまな専門分野を持つ先生方による集団指導を通じて、多様な視点を得られること、自分の研究を、地理的にも思想的にも、より広い文脈に位置づけられることが、このコースの魅力であると思います。

 

修了学生からのメッセージ

矢野 陽子さん(2013年度博士前期課程修了)

同志社大学文学部英文学科卒業。神戸大学国際文化学研究科博士前期課程修了。
研究テーマは「シャーロット・ブロンテと自然」。
現在、富永貿易株式会社(食品メーカー・商社)勤務。

ヨロアメ矢野陽子さん★メッセージ
 19世紀イングランドの作家C・ブロンテについて、都市ロンドンでの経験を取りあげつつ、彼女の自然観に焦点をあて作品の考察を行いました。本研究科の魅力は、多様な専門分野を持つ先生方の指導のもと研究を進められることです。宗教、政治、思想等、様々な切り口から助言をいただくことで自分の研究を多角的・客観的にとらえながら、方向性を定めていくことができます。またコースを横断して履修可能な授業では、専門分野と異なる学問の視点を学ぶことが刺激にもなり、時に自分の研究と結びつき新たな可能性の発見につながることもあります。
  多様な研究テーマをもつ学生が集まることも本研究科の大きな魅力です。授業や学生研究室での研究領域を超えた意見交換はいつも楽しく、新しい関心事を見つける機会が身の周りにあふれていました。本学での研究と学生生活を通じ自分の視野を広げられたことは、修了後の今でも自信になっています。

上野 陽平さん(2012年度博士前期課程修了)

滋賀大学経済学部卒業。神戸大学国際文化学研究科博士前期課程修了。
研究テーマは「アメリカのイタリア移民」。
現在、エクスコムグローバル株式会社勤務。

★メッセージ
 私は大学時代に経済学部に所属をしておりましたが、その当時からアメリカの文化や歴史に興味がありアメリカがどのようにして現在のような大国になったか深く学びたい思い、神戸大学国際文化学研究科ヨーロッパ・アメリカ文化論コースに入学しました。当コースのキャリア・アップ型プログラムにおいて、自身の研究テーマに関することから就職後も役に立つスキルまで授業で教えていただき、修士号を取得後現在は企業に就職しています。大学院ならではの少人数制による議論や発表中心の授業や先生方によるフィードバックは卒業後も必要な力をつけさせてくれました。また私は本学の交換留学制度も利用しており、研究対象としていたアメリカで歴史の授業を受けながら移民研究もすることができました。留学しながら研究をするのはとても大変でしたが、このような経験をさせていただいて本当に感謝しております。短い時間の中でも神戸大学国際文化学研究科ヨーロッパ・アメリカ文化論コースでは充実した2年を過ごすことができました。

 

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社会人ですが、仕事をしながらの入学は可能でしょうか?

規定年限で修了を目指す場合、博士前期課程では少なくとも1 年次においては週に1~2回以上の登校が必要ですが、「長期履修制度」を利用すれば最長4年まで修了年限を伸ばせますので、登校日と学期毎の履修単位をかなり少なくすることができます。また、博士後期課程の場合は、指導教員との相談により柔軟な受講が可能な場合もあります。

外国語の知識はどの程度必要ですか?

英語の文献が読める程度の知識は必要です。どこかの地域に関することを専門的に研究する場合は、当該地域の言語(フランス語、ドイツ語、ロシア語、等々)の知識を持っている必要があります。前期(修士)課程の「キャリアアップ型プログラム」では、それほど高度な外国語力がなくても大丈夫でしょう。

専門の先生がいない地域や領域のことを研究テーマにすることはできますか?

教員は数が多く、また幅広い地域や領域をフォローしていますので、かなり柔軟に対応することができます。受験を考えている場合は、いずれかの教員と連絡を取って、具体的なテーマについて相談してください。

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