15の多様な専門コース

文化相関・地域文化系 ヨーロッパ・アメリカ文化論コース

最終更新日 2017年8月23日

コースの紹介

ヨロアメ教員勢揃い2015 ヨーロッパ・アメリカ文化論コースでは、近代以降、世界の政治・経済・文化などで中心的な役割を果たしてきたヨーロッパとアメリカの社会と文化について、多様な角度から総合的に教育・研究します。これらの地域で発展した文化は世界へと広まりましたが、現在、批判的に再検討されていることは周知の通りです。それに加えて、最近では、欧米の中にありながら近代成立の過程で周縁にあった社会と文化に関する研究も進展してきています。このコースでは、以上のような成果を踏まえて、現代の我々の生活と意識に深く根付いているように見える欧米的な思考や価値観を再検討し、その21世紀における意義を探っていきます。歴史・言語・宗教・思想・文学・芸術・社会制度など、幅広い分野にわたって具体的な考察を積み重ねることで、いまだ知られざるヨーロッパやアメリカの深奥に迫りたいと思います。

 
進路実績

(前期課程) 大成建設、ニトリ、浜松市役所、クボタ、東洋学園教諭、富永貿易、有限会社「かずきれいこ」、エクスコムグローバル株式会社、中国航空工業集団、神戸大学大学院後期課程進学、他

(後期課程) 神戸大学非常勤講師、神戸松蔭女子学院大学非常勤講師、大和大学非常勤講師、同志社大学非常勤講師、大阪市立大学非常勤講師、神戸大学大学院国際文化学研究科異文化研究交流センター(IRec)協力研究員

在籍学生数

(前期課程) 9名
(後期課程) 2名

論文テーマ例

グリム兄弟『ドイツ伝説集』、ウィリアム・モリス研究、『ハリー・ポッター』に見るヴィクトリア文化の受容、現代フランスのファッション、チェコロマ文学・バロック研究、アメリカイタリア移民、ブロンテの自然観、I Love Lucyにおける視覚的ギャグの分析、ポルトガルにおけるミランダ語の成立、戦間期アメリカ合衆国における平和主義、孤立主義、ポピュリズム、英国庭園研究、他

所属教員の紹介

青島 陽子 准教授 スラヴ社会文化論特殊講義ほか
ロシア・東欧の近代史を専門としています。とくに、前近代に多民族・他宗教の社会が共存した当地域において、社会の近代化に付随して、ナショナリズムや「民族」の衝突がどう生じたのかに関心をもっています。

石塚 裕子 教授 イギリス市民文化論特殊講義ほか
ヴィクトリア朝のイギリス文化・社会と文学を中心に研究しています。文学ではディケンズやギャスケル、ギッシングなどの小説作品に興味があり、またたとえば、社会問題、王室、余暇、教育、ジェンダー、絵画など当時の一般大衆の関心となった文化・社会を多角的に検討します。

井上 弘貴 准教授 アメリカ多民族社会形成論特殊講義ほか
政治学をベースにしながら、19世紀末から20世紀のアメリカ合衆国における知識人たちやデモクラシーの歴史を中心に、アメリカ研究をしています。

小澤 卓也 准教授 ラテン・アメリカ文化交流論特殊講義ほか
ラテンアメリカ、とりわけ中央アメリカの近現代史が専門です。最近はグローバルな歴史的視点に立ちながら、中米社会を大きく規定している民族問題や輸出作物生産文化の研究を進めています。

坂本 千代 教授 フランス文化表象論特殊講義ほか
専門はフランス文化学、特にフランスの女性作家とその作品に興味があります。19世紀の女性作家ジョルジュ・サンドやマリー・ダグー、ロマン主義、ジャンヌ・ダルク等について研究しています。授業ではもっと幅広く、ヨーロッパの女性の歴史や表象の問題を取り上げたいと考えています。

西谷 拓哉 教授 アメリカ言語映像文化論特殊講義ほか
文学と映画を中心として、アメリカ合衆国の多元的な文化状況や表現の独自性などについて研究しています。専門は19世紀中葉のアメリカン・ルネサンス期の文学ですが、小説の映画化という観点から両者のナラティブとしての特徴を比較することにも関心を持っています。

野谷 啓二 教授 イギリス宗教文化論特殊講義ほか
イギリスとアメリカの文化・文学とキリスト教の関係について研究しています。宗教が文化の形成にどのように関わっているか、個人と文化のアイデンティティ構成要素としての宗教に関心があります。

 

所属学生からのメッセージ

大塚 真理子さん
(博士前期課程2年・キャリアアップ型プログラム・長期履修制度利用)
法政大学文学部地理学科卒業。研究テーマ「在日経験ペルー人青年がペルー社会へもたらす影響」

★メッセージ
 外国人児童生徒の学校での学習・生活支援に携わり十年が過ぎた頃から、関わったペルーの子ども達、先生、そして自分に私は何を残せるのかと自問していました。その手がかりを得るべく、本研究科ヨーロッパ・アメリカ文化論コースに入学し早一年が過ぎました。所属コースはじめ多方面の専門家の先生方から意見をうかがえたこと、研究内容も年齢や国籍も違う院生仲間と交流できたこと、ペルーでのインタビュー調査を通じたくさんのペルーの方々と知り合えたこと、これらは今後の私の人生の支えとなることでしょう。現在、自問への回答に向けての第一歩として、在留資格の条件の中、自国と日本を行き来するペルー人についてキーワードをたて整理し、修士レポートで取り組む内容の絞り込みをしています。時に苦しいこともある大学院での研究生活ですが、仕事から研究項目を探り、研究項目から仕事内容を見る習慣がつきつつある日々を実感しています

 

平野 惟さん
(博士後期課程3年)
同志社大学文学部文化史学科卒業。神戸大学大学院国際文化学研究科博士前期課程修了。研究テーマ「英国の手遣い人形劇パンチ&ジュディ」。

★メッセージ
 幕が開くや我が子を窓から投げ捨て、妻を殴り殺す男の話を、親も子供も喝采しつつ楽しんでいる。イギリス文化のそういう鷹揚なところが好きです。僕の研究しているPunch & Judy は平たく言えば「人形劇」ですが、いつも演劇かおもちゃの歴史を勉強しているのでもありません。世界の大体は世界の大体に繋がっているもので、先月はパンチについて声震わせつつ学会で喋り、今月はディケンズの小説について同程度の真剣さで論文を書くということにもなります。歴史だろうが文学だろうが、好きなら好きにやればよいという、本コースにもそういう鷹揚なところがあります。睡眠不足と空腹感と、将来への不安もつきまとう生活ではありますが、そこは各々、鷹揚に。

 

 

修了学生からのメッセージ

矢野 陽子さん(2012年度博士前期課程修了)

同志社大学文学部英文学科卒業。神戸大学国際文化学研究科博士前期課程修了。
研究テーマは「シャーロット・ブロンテと自然」。
現在、富永貿易株式会社(食品メーカー・商社)勤務。

ヨロアメ矢野陽子さん★メッセージ
 19世紀イングランドの作家C・ブロンテについて、都市ロンドンでの経験を取りあげつつ、彼女の自然観に焦点をあて作品の考察を行いました。本研究科の魅力は、多様な専門分野を持つ先生方の指導のもと研究を進められることです。宗教、政治、思想等、様々な切り口から助言をいただくことで自分の研究を多角的・客観的にとらえながら、方向性を定めていくことができます。またコースを横断して履修可能な授業では、専門分野と異なる学問の視点を学ぶことが刺激にもなり、時に自分の研究と結びつき新たな可能性の発見につながることもあります。
  多様な研究テーマをもつ学生が集まることも本研究科の大きな魅力です。授業や学生研究室での研究領域を超えた意見交換はいつも楽しく、新しい関心事を見つける機会が身の周りにあふれていました。本学での研究と学生生活を通じ自分の視野を広げられたことは、修了後の今でも自信になっています。

 

上野 陽平さん(2012年度博士前期課程修了)

滋賀大学経済学部卒業。神戸大学国際文化学研究科博士前期課程修了。
研究テーマは「アメリカのイタリア移民」。
現在、エクスコムグローバル株式会社勤務。

★メッセージ
 私は大学時代に経済学部に所属をしておりましたが、その当時からアメリカの文化や歴史に興味がありアメリカがどのようにして現在のような大国になったか深く学びたい思い、神戸大学国際文化学研究科ヨーロッパ・アメリカ文化論コースに入学しました。当コースのキャリア・アップ型プログラムにおいて、自身の研究テーマに関することから就職後も役に立つスキルまで授業で教えていただき、修士号を取得後現在は企業に就職しています。大学院ならではの少人数制による議論や発表中心の授業や先生方によるフィードバックは卒業後も必要な力をつけさせてくれました。また私は本学の交換留学制度も利用しており、研究対象としていたアメリカで歴史の授業を受けながら移民研究もすることができました。留学しながら研究をするのはとても大変でしたが、このような経験をさせていただいて本当に感謝しております。短い時間の中でも神戸大学国際文化学研究科ヨーロッパ・アメリカ文化論コースでは充実した2年を過ごすことができました。

 

 

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社会人ですが、仕事をしながらの入学は可能でしょうか?

規定年限で修了を目指す場合、博士前期課程では少なくとも1 年次においては週に1~2回以上の登校が必要ですが、「長期履修制度」を利用すれば最長4年まで修了年限を伸ばせますので、登校日と学期毎の履修単位をかなり少なくすることができます。また、博士後期課程の場合は、指導教員との相談により柔軟な受講が可能な場合もあります。

外国語の知識はどの程度必要ですか?

英語の文献が読める程度の知識は必要です。どこかの地域に関することを専門的に研究する場合は、当該地域の言語(フランス語、ドイツ語、ロシア語、等々)の知識を持っている必要があります。前期(修士)課程の「キャリアアップ型プログラム」では、それほど高度な外国語力がなくても大丈夫でしょう。

専門の先生がいない地域や領域のことを研究テーマにすることはできますか?

教員は数が多く、また幅広い地域や領域をフォローしていますので、かなり柔軟に対応することができます。受験を考えている場合は、いずれかの教員と連絡を取って、具体的なテーマについて相談してください。

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