15の多様な専門コース

グローバル文化専攻・外国語教育系 外国語教育システム論コース

最終更新日 2019年7月24日

コースの紹介

  

外国語教育システム論では、外国語教育の基礎を担う言語学、心理学、言語表象作品分析など様々な領域の学際的知見を援用して研究を行い、それらを有機的・総合的に連関させることで、外国語教育のシステムの研究・実践にあたることができる有為の人材養成を行います。本教育研究分野では、特に、
(Ⅰ)言語学、心理学など関連諸分野の知見に基づく学際的な言語教育研究
(Ⅱ)幅広い言語文化・表象作品の言語教授法への応用と方法論研究
(Ⅲ)IT 教育システムなど言語教育環境整備に関わる実践的研究
(Ⅳ)言語教育を取り巻く文化的・社会的環境基盤要因に関わる研究
(Ⅴ)教育現場における教育指導実習等の活動支援
の5点を重視して研究指導を行います。

 
進路実績

(前期課程) 
  千葉県市立高等学校,大阪府立高等学校,神奈川県立高等学校,他

(後期課程)
 
兵庫教育大学,神戸学院大学,近畿大学,自然科学研究機構,神戸市工業高等専門学校,他

在籍学生数

前期課程 5名

後期課程 3名

論文テーマ例

(前期課程)
Time-course effects of vowel epenthesis on novel word learning and the establishment of lexical representation
The effects of retelling on Japanese EFL’s text comprehension: Through the analysis of retelling protocol
Variability of the parsing process in relative clause sentence comprehension for Japanese EFL learners: A maze task study
A study of English loan words in Korean and Japanese

(後期課程)
An investigation of the automaticity in parsing for Japanese EFL learners: Examining from psycholinguistic and neurophysiological perspectives
The automatization of grammatical encoding process during oral sentence production by Japanese EFL learners: A syntactic priming study
The role of exposure to syntactic structures and discourse-driven syntactic processing in Japanese EFL learners’ text comprehension

所属教員の紹介

島津 厚久 教授 言語文化表象論特殊講義ほか
アメリカ現代文学。中でもユダヤ系アメリカ文学で、特に小説家バーナード・マラマッドの長・短編小説を「表現」の観点から読み解こうと試みています。

髙橋 康徳 講師 言語対照基礎論特殊講義ほか
中国語学、音声学、音韻論。中国語諸方言の声調に関する現象を音声学・音韻論の観点から研究しています。

廣田 大地 准教授 言語文化環境論特殊講義I ほか
フランス文学。ボードレールを中心とした近代フランス詩を研究対象とし、その詩学を言語学的観点から記述することを目標としています。他にも WEB やコンピュータを用いた文学研究・語学教育に関心があります。

横川 博一 教授 言語教育科学論特殊講義ほか
英語教育学・心理言語学。第一言語および第二言語のリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングおよび語彙の認知処理メカニズムとその授業実践への応用可能性を探ることが主な研究テーマです。

保田 幸子 准教授 言語科学論特殊講義ほか
第二言語習得論、第二言語ライティング、ジャンル分析、カリキュラム開発。「第二言語で書く」という行為をめぐり、書き手の方略やジャンル意識,言語的・文体的特徴に焦点を当てた研究を行っています。これらが長期的にどのように変化するか、なぜ変化するかという発達プロセスを明らかにすることが研究テーマです。

 

所属学生からのメッセージ

李 庚さん(前期課程2 年生)

★メッセージ
 私はイギリス文学に関心があり、外国語教育システム論コースに所属しながら、文学研究を行っています。学部生の時は、英語専攻でした。子供の頃から英文学が好きだったので、もっと深く研究したいと思い、大学院進学を決めました。また、とりわけ日本の文化に興味があったので、日本への留学を決めました。中国、日本、イギリスの3つの国のさまざまな研究を対比しながら、自分自身のオリジナルな研究を進めたいと思っています。
 外国語教育システム論コースでは、年4回の集団指導を受ける機会が設けられています。この集団指導は、多くの先生の前で自身の研究計画をプレゼンテーション形式で発表し、質疑応答を行うものです。そのため、毎回、先生達から貴重なアドバイスをもらうことができました。外国語教育コースで、素晴らしい研究ができることはもちろんですが、外国文学の研究においても多様な指導を受けることができます。同じ研究室の学生間での異なるトピックの交換と相互支援は素晴らしいです。色々な国からの留学生の交流もまた非常に魅力的です。先生達も日本人の先生だけではなく、様々な分野で素晴らしい研究をしている外国人の先生もいます。
 私は今イギリスの小説『嵐が丘』を研究しています。そして、自分の研究をより説得力のあるものにするために一生懸命努力しています。文学の新しい解釈を見つけることで、若い人たちの古典的な文学作品についての関心を高めたいと考えています。さらに、私は外国文学の研究を通じて、外国語教育のためのいくつかの新しいアイデアを提供することができると思います。大学院での研究成果をもって、文学研究と日本・中国での英語教育に貢献できるように、日々努力しています。

 

左 新儀さん(前期課程2 年)

★メッセージ
  私は外国語教育システム論コースに所属しており、アメリカ文学を研究しています。外国語教育システム論コースには、外国語教育に関わる研究だけではなく、言語学、英米文学など様々な分野が含まれています。学部生の頃、私の専攻は英語でした。そのとき、英米文学に関する授業をとったのがきっかけで、アメリカ文学に関心を持ちはじめました。そして、大学院へ進学して、アメリカ文学を研究することを目指しました。今では、本コースで、アメリカ人の作家シャーウッド·アンダーソンの作品『ワインズバーグ・オハイオ』に関することを研究しています。特に、アメリカの工業時代を背景に、登場人物たちに与えた影響を分析しています。
 本研究科で、アメリカ社会や文化、アメリカ文学に関する授業を受講しただけではなく、外国語教育、言語科学、アカデミック·コミュニケーション、ITスキルなど様々な分野の授業を取っていました。それに、定期的に行なっている研究指導演習では、先生と学生たちは自分の研究を巡って議論したり、自分の研究に対する先生のご意見をいただいたりしています。そのおかげで、研究をスムーズに行うことができます。
 集団指導は数ヶ月に一回行なっています。本コースの先生たちと学生たち全員が出席し、プレゼンテーションの形で学生たちはこの間の研究成果を発表します。そして、先生たちから質問やアドバイスをもらい、学生たちはそれを踏まえて修正します。こうして、先生方は学生たちの研究の進展を把握でき、学生たちは一歩一歩着実に研究を進めることができます。この発表能力は大学院で必要になるだけではなく、今後社会人になっても、この経験を生かして色んなところで役に立っていくことと思います。

 

 

兵頭 佳央理さん(2018年度博士前期課程修了)

★メッセージ
  「英語教育に一石を投じたい」高校生の頃から掲げてきたこの目標を達成するため、大学では英語学を専攻し、理論研究を行なっていました。その英語学の知見に基づいて実証研究を行い、知見をさらに深めたいと思い、本大学院への進学を決めました。
 大学院では、外国語運用能力の自動化プロセスの解明をテーマに、日本人英語学習者が言語産出する際の統語表象構築の自動化プロセスについて、心理言語学的手法を用いて研究を行いました。
授業やゼミでは、言語学や心理言語学など外国語教育の基礎となる領域について広く学びながら理論的基礎固めを行い、基礎研究の知見について理解を深めることができました。また、本コースでは定期的に集団指導演習が実施されるため、多岐にわたる専門分野の先生方から指導助言をいただくことができ、自身の研究について多角的に考える絶好の機会が多く設けられています。そのため、計画的に研究を遂行することもでき、当該分野に関連する学外の研究会において、研究成果を発表する機会を得られたことも貴重な経験となりました。さらに、得られた知見をもとに、教育者として理論を実践に結びつける好機にも恵まれ、授業実践への応用可能性を探りながら研究を進めることができました。
 本コースで学んだ博士課程前期課程の2年間は大変充実した有意義な時間であったと感じています。今後は、本コースでの研究成果を生かし、英語教育に一石を投じ、その波紋を広げるだけではなく、日本における英語教育の発展に貢献できる研究者・教育者になりたいと考えています。

 

李 瑶さん(2018年度博士前期課程修了)

★メッセージ
 英文学科の学部生のとき、アメリカ文学に興味を持ち、特にアメリカ戦争小説に描かれた人々の心理変化について深く学びたいと思い、大学院に進学しようと決めました。更に、より広い視野から研究を進めていきたいと考えたため、第二外国語として日本語を学び、そして日本への留学を決意しました。
 外国語教育システム論コースは教育の分野に限らず、心理言語学や文学など幅広く学ぶことができます。本コースに在籍している先生方は多様な分野でご活躍されているため、様々な観点から助言をいただき、より多角的に自分の研究を進めることができました。また、本コースに所属する学生の背景や研究テーマも多様であるため、お互いの交流を通して新しい知見を得られました。何よりも、集団指導演習では、自身の研究の成果をコース内の先生や院生に発表し、様々な分野の方からアドバイスいただけました。集団指導演習は自分の研究を様々な人に聞いてもらう機会であり、他の院生の発表を聞いて学ぶ機会にもなりました。その為、本コースは広い視点を持ちつつ専門性を深めたい方、そして一日も早く日本の学術研究に馴染んでいきたい外国籍の学生に最適のコースだと思います。
 卒業後は大学院で鍛えてきた英語と日本語を活用したいと思い、日本で就職することを決めて、グローバルな舞台で活躍していきたいと考えます。本コースで学んだことは、学術的な知識だけではなく、社会人としての適応力、頭の柔軟性、そして逆境にぶつかっても粘り強く乗り越える根性です。本コースで勉強した二年間の経験はきっと将来自分の心の糧となると信じています。

 

qa

外国語教育システム論コースとは、どのようなことを研究するコースでしょうか?

外国語教育システム論とは、外国語教育の基盤となる基礎研究の知見について理解を深め, 学際的な立場から新しい時代の外国語教育のあり方を探求しようとするコースです。

外国語教育システム論コースでは、どのようなことが学べるのでしょうか?

このコースでは、外国語教育のシステムを支える、言語学・心理言語学、外国文学、文化学について広く学びながら、外国語教育の研究を行ったり、実践力を身につけることができます。また、英語のみならず、ドイツ語、フランス語、日本語などの言語を専攻する院生にも対応しています。

中学校・高等学校の英語教員志望ではないのですが、このコースには不向きでしょうか?

このコースは、英語の教員養成のみを目的としたものではありません。たとえば、外国語教育への応用を考えながら、心理言語学やカルチュラル・スタディーズの研究を行ったり、外国語習得を意識しながら, アメリカ文学、ドイツ・オーストリア大学、フランス文学を専門とするなど、幅広くかつ深く学ぶことができます。

入学後は、コースが開講する授業しか履修できないのでしょうか?

外国語教育システム論コースに所属していても、他コースの授業を履修することが可能です。外国語教育システム論コースに開設されている授業科目を中心に、たとえば、外国語教育コンテンツ論コースが開講する授業科目を履修することができます。

このページの上部へ