リカレント

最終更新日: 2025年10月30日

募集期間

募集中~10月29日(水)まで

受講期間

2025年11月1日(土)~ 2026年2月28日(土)

受講人数

20名

受講形式

● 対面(11月1日)
● 講義(オンデマンド)

フィールド学修(オプション)
【実費徴収・任意参加:1月予定】

受講料

11,000円

神戸大学大学院国際文化学研究科では、国際機関や自治体・企業との協力関係を基盤として、グローバルなコミュニケーション能力をもつ観光地域づくり人材を育成するリカレント教育プログラム(講義・演習)を今年度も開講します。

これまで宿泊施設や交通機関などで前線に立つ「ホスピタリティ」人材を雇用・養成してきた観光関連産業は、観光を通じて地方創生を推進する「観光地域づくり」人材を必要とする新たな時代に入っています。

このような状況に対応すべく、「サステナビリティ」や「ウェルビーイング」などの世界的な動向をふまえ、パブリック(公)とプライベート(民)、ローカル(地域)とグローバル(世界)の双方をつなぐ人材をめざす方を募集します。

これまでのリカレントプログラムでつちかったネットワークをベースに、過去の受講者が神戸や東京など各地で、観光ビジネスや地域活性化のための取り組みを始めています。世代や地域をこえた観光地域づくり人材の輪が、これからも次々と生まれることが期待されます。

お申し込みはこちら

対面セミナー

基調講演 10:30~12:00    山谷 佳之さま

山谷 佳之(やまや よしゆき)

関西エアポート株式会社
代表取締役社長CEO

「ポスト万博にもとめられる観光人材とは」

オリックスで金融や不動産事業において多数の実績を積み、現在は関西の玄関口である3空港の運営会社トップを担う山谷CEOに、今後の観光人材のありかたについて、パブリックとプライベート、ローカルとグローバルの観点からお話しいただきます。

講師プロフィール

1956年大阪生まれ。1980年神戸大学農学部卒業後、オリエントリース(現オリックス)入社。オリックス信託銀行(現オリックス銀行)、オリックス不動産等の代表取締役社長を歴任。2009年オリックス取締役兼専務執行役、2015年同取締役兼代表執行役副社長を経て、同年12月に関西エアポート代表 取締役社長CEOに就任。2017年8月から関西エアポート神戸代表取締役社長CEOを兼務する。

ラウンドテーブルディスカッション  
13:00~14:30

「観光地域づくりと人材育成」

JNTOで人事を担当されている松田さん、リクルートで進学・教育などの担当を経て「じゃらん」におられる池内さん、留学がきっかけで老舗旅館に入ることとなったモロッコ出身の金井さん、インバウンド、人材育成、ブランディングの一線で活躍する神戸ゆかりの方々に、公民連携や世界へ向けた情報発信といった課題に対応する人材をいかに地域で生み出すかといった課題について語っていただきます。登壇される方々は、観光業界への転職、出身地へのUターン、来日と進学などなど、それぞれが転機をお持ちです。

登壇者

松田 景子

日本政府観光局(JNTO)
総務部人事グループ

マネージャー

池内 摩耶

リクルート
じゃらんリサーチセンター

研究員

金井 良宮

有馬山叢御所別墅
ブランドディレクター

神戸空港は、2025年4月に第2ターミナルビルをオープンし、国際チャーター便の運航を開始しました。それにともない第1ターミナルビルもリニューアルされました。大きな変化を遂げつつある施設を周遊しながら、スピーカーや参加者との交流をお楽しみください。

リフレクション & ネットワーキング  
15:30~17:00

基調講演やラウンドテーブルをふまえ、ファシリテーターや学生を交えたリフレクションを行います。キャリアアップやUターンなど、自身が目標とする人物像に近づいていくためにどのような学びや経験が必要か、次のステップのための振り返りの時間です。

オンデマンド講義

第1回 
観光を考える軸 ① 「歴史で考える」

辛島 理人(神戸大学国際文化学研究科)

歴史を振り返ると、日本にはいくつもの「合戦」(内戦)があり、国の中心が東と西を行ったり来たりしてきました。そのなかで生じた「発展と停滞」や「過密と過疎」といった地域格差を是正する手段として、観光への期待が高まっています。観光による地域振興を考えるために必要な歴史的視点をお話しします。

第2回 
観光を考える軸 ② 「グローバルとローカル」

辛島 理人(神戸大学国際文化学研究科)

訪日外国人観光客と外国人労働者の受入は「失われた30年」の克服策のなかで最も社会に影響をあたえた政策といえます。そして、その影響は私たち足もと(生活圏)にもおよんでいます。観光が変えた日本のグローバルとローカルの関係を、サステナビリティの国際認証などに言及しながら論じます。

第3回 
観光を考える軸 ③ 「パブリックとプライベート」

井上 弘貴(神戸大学国際文化学研究科・南丹市美山観光まちづくり協会)

観光振興が、国や地域にとって経済再生や地域活性化のための重要な政策の一つとなった現在、旅行会社によるソリューションビジネスなど、私たちは観光分野において、交通産業のような公益事業とは異なるかたちでのパブリックとプライベートの融合を目撃しています。そのような状況を、DMO(観光まちづくり法人)を事例に考えます。

第4回 
観光を考える軸 ④ 「談話分析でみるインバウンド報道」

中條 健志(神戸大学国際文化学研究科)

「爆買い」といった流行語や「オーバーツーリズム」などの専門用語は、インターネットやテレビをはじめとするメディアでも頻出し、人々の観光(客)に対するイメージや世論に影響をあたえています。インバウンドや観光に関する報道をどのように理解すべきか、談話分析という手法を用いてお話しします。

第5回 
観光のためのキーワード ① 「ウェルビーイング」

荘野 一星(大広ウェルビーイングデザインセンター)

「心身ともに満たされた状態」を意味するウェブビーイングは、本来は旅と深く関わりのあるものといえます。では、あらためて、幸せを実感できる観光とは、いったい何でしょうか? そのような問いから、企業/自治体/個人の「幸せ」、ウェルビーイングを一緒に考えるための講義です。

第6回 
観光のためのキーワード ② 「サステナビリティ」

高御堂 和華(南丹市美山観光まちづくり協会)

SDGsをベースとする「持続可能な観光(サステナブルツーリズム)」は、インバウンド、特に富裕層誘客の切り札とされ、観光地が持続可能性を証明する国際認証を取得することを観光庁も奨励しています。国際認証の一つである国連世界観光機関のベストツーリズムビレッジに選ばれた美山町を事例に、観光とサステナブルを考えるヒントをお示しします。

第7回 
観光のためのキーワード ③ 「テクノロジー」

川本 康貴(沖電気工業グローバルマーケティングセンター・京都工芸繊維大学)

生成AI、IoT、スマートグリッドをはじめとする先端技術が社会広く受け入れられていくには、どんな条件が必要なのでしょうか? 技術が社会に広がっていく背景や広がりを妨げる壁にふれながら、生産性向上のために導入が推進されているDXをはじめ観光に必要とされる技術を考えるヒントをお話しします。

第8回 
観光のためのキーワード ④ 「ポスト万博」

箱谷 真司(朝日新聞ネットワーク報道本部)

10月13日に閉幕する大阪・関西万博は、どのような課題や可能性を私たちに残すのでしょうか。『ルポ 大阪・関西万博の深層』や『観光立国・日本』の著者であり、万博や大阪府政を担当してきた記者が、2025年のメガイベントを振り返り、ポスト万博の関西や観光のあり方について論じます。

※このほか学内で開催される観光関連セミナー(不定期:11~1月を予定)にご参加いただけます

お問い合わせ先 

神戸大学大学院国際文化学研究科 

Email:karashima@people.kobe-u.ac.jp(辛島)

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