国際文化学研究科への招待

神戸から始まる新しい国際文化研究

最終更新日 2016年10月1日

研究科長あいさつ

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国際文化学研究科長
 桜井 徹

 神戸大学大学院国際文化学研究科は、2007年に当時の総合人間科学研究科を改組して設立以来、2017年で設立10周年を迎えます。本研究科は今も発展を続ける若々しい研究機関である一方、この間に送り出した修了生は、すでに前期課程で410人、後期課程で75人を数え、国内外の教育研究機関、公共団体、民間企業等で活躍しています。本研究科はこれまで、1992年創設の国際文化学部と協働しつつ、充実したカリキュラムのもと親身な学生指導を実践することを通じて、多くの有為な人材を世に送り出してきました。

 2017年4月に、国際文化学部は発達科学部と統合し、国際人間科学部として新たに大きく生まれ変わります。国際文化学部の教員スタッフは、国際人間科学部のグローバル文化学科の担当教員となり、今後はこの新たな学科が本研究科と緊密に連携しつつ、一貫した教育・研究を推し進めていくことになります。

 情報、資本、人、モノが軽々と境界線を越えていく現代のグローバル化社会においては、移民・難民、政治、宗教、経済格差、多文化化、文化摩擦、情報、異文化コミュニケーション等々をめぐって、私たちが解決に取り組まなければならない課題が山積しています。このようなグローバル・イシューの解決・解消には、数多の境界線を乗り越えた多様な人々による真摯な協働だけでなく、それを下支えするために、集中的な研究・調査に基づく時宜を得た深い学識と知見が不可欠です。現代社会はその維持と発展のために、このような大局を見据えた深い学識と知見を具えた人材を常に必要としており、本研究科が目指すところもこのような優秀なる人材を社会に輩出することにほかなりません。

 その意味で、私たちの研究科は、伝統的に受け継がれてきた単一の学問(discipline)を維持・成長させるというより、現代世界が必要としている学識・知見を自在に駆使できる人材を養成するために、専門家集団が学問の間の伝統的な境界線を乗り越え多彩な専門領域から現代的諸課題に協働して取り組む先駆的な研究機関を目指します。

 2016年、本研究科が中心となって申請した研究プロジェクト「日欧亜におけるコミュニティの再生を目指す移住・多文化・福祉政策の研究拠点形成」が、日本学術振興会の研究拠点形成事業(A.先端拠点形成型)に採択されました。2020年度までの5年間、本研究科は国際文化学研究推進センターを中核として、海外8大学、国内4大学1研究所、及び学内の他の研究科と連携しながら、移住・多文化・福祉政策に関する世界水準の研究拠点を構築していきます。さらに2016年10月からは、本事業を基盤とするプロジェクト「移住・多文化・福祉政策に関する国際的研究拠点の形成」が、神戸大学の先端融合研究環の新規プロジェクトに採択され、今後は研究センターの設置を視野に入れつつ共同研究が遂行されることになります。こうして、本研究科は、本テーマに関する一大研究拠点として学内外での地歩を順調に築きつつあります。

 私たちの住む世界は、これまでも、そしてこれからも、不完全なものでありつづけるのかもしれません。それでも、この世界が抱えている諸課題を研究・調査を通じて少しでも解決の方向に導く使命が、大学人には課せられていると思います。知的好奇心と情熱にあふれる学生の皆さんと、このような理念を共有し、現代世界の諸問題の解決に学術的に貢献するため、ともに学ぶことを楽しみにしています。

研究科長 桜井 徹

 

 

研究科の理念と目標 (Our Mission and Aims)

 国際文化学研究科は、異文化共存を見据えた文化研究の先端的領域を開発し、人類文化を把握するための新たなパラダイムを構築することをその理念としています。
そしてそれを実現するために、以下の5 つの研究目標を設けています。

  1. 文化を複合体と捉え、異文化間の関係性を視座として文化研究を行う。
  2. 複合体としての文化を、衝突、融合、交渉などの異文化間の相互作用という視座から、動態的に研究する。
  3. グローバル化する現代世界の文化変容を多角的に研究する。
  4. 言語や情報に関わる先端的コミュニケーション研究の開発を行なう。
  5. 中心/ 周縁、文明/ 未開、先進/ 後進などの一元的で単眼的なパラダイムから、多元的で複眼的なパラダイムヘのシフトを実現し、現代世界の文化動態に則した研究方法を開拓する。

 

アドミッション・ポリシー、ディプロマ・ポリシー

アドミッション・ポリシー (Admission Policy)

 国際文化学研究科では、高い異文化理解能力と自在なコミュニケーション能力を有し、豊かな学識と創造的な研究能力を備えた人材を育成することを目指しています。
 上記の教育研究上の目標をふまえ、本研究科が求めるのは次のような学生です。

前期課程

Master’s Program

  • 文化を複合体として捉え、異文化間の関係性を多角的に探究することに強い意欲を持ち、それを達成する基礎的な能力を有する学生
  • 言語情報コミュニケーションの動態を深く理解し、現代のグローバル社会の諸課題に取り組むことに強い意欲を持ち、それを達成する基礎的な能力を有する学生
  • 高い専門性の上に立った学際的研究を行うことに強い意欲を持ち、それを達成する基礎的な能力を有する学生

後期課程

Doctoral Program

  • 複合体としての文化の構造と動態を究明し、文化研究の先端的な領域を主体的に開拓することに強い意欲を持ち、それを達成する基礎的な能力を有する学生
  • 言語情報コミュニケーションの諸問題を探求し、グローバル化する現代世界を多角的に研究することに強い意欲を持ち、それを達成する基礎的な能力を有する学生
  • 高度な専門性の上に立った領域横断的な研究を行うことに強い意欲を持ち、それを達成する基礎的な能力を有する学生

 

ディプロマ・ポリシー (Diploma Policy)

 国際文化学研究科は、深い異文化理解能力と自在なコミュニケーション能力を有し、豊かな学識と創造的な研究能力を備えた人材を育成することを目指しています。この目的を達成するため、以下に示す方針に従って当該学位を授与します。

前期課程

Master’s Program

本研究科に原則2年以上在学し、履修要件として定めた所定の単位を修得し、かつ必要な研究指導を受けた上、修士論文又は特定の課題についての研究成果の審査及び最終試験に合格すること。全学のディプロマ・ポリシーに定める人間性・創造性・国際性・専門性の四つに加え、学生が修了までに身につけるべき能力を次のとおりとします。

・文化が多様であること、それらの文化が相互に影響しながら変容するものであることを理解し、異文化間の関係性を多角的に探究することができる能力。
・言語情報コミュニケーションの動態を深く理解し、現代のグローバル社会のさまざまな課題に取り組むことができる能力。
・高い専門性の上に立った学際的研究を行うことができる能力。

後期課程

Doctoral Program

本研究科に原則3年以上在学し、履修要件として定めた所定の単位を修得し、かつ必要な研究指導を受けた上、博士論文の審査及び最終試験に合格すること。全学のディプロマ・ポリシーに定める四つの能力に加え、学生が修了までに身につけるべき能力を次のとおりとする。

・多様かつ相互に影響しながら変容する諸文化の構造と動態を究明し、文化研究の先端的な領域を主体的に開拓することができる能力。
・言語情報コミュニケーションの諸課題を探求し、グローバル化する現代世界を多角的に研究することができる能力。
・高度な専門性の上に立った領域横断的な研究を行うことができる能力。

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